「べらぼう」最終回
集中講義の和歌の授業は何とかまとめられたし、まとめたメモは、そんなにまちがってはいないと思うのだけど、困ったなあ、調べたというか、ちょっとかじった分、知りたいことや調べたいことが、新しく次々出て来てしまって、しかし、今さらそんなこと、やりはじめたって時間がとれるわけはない。頭も身体もこれから衰える一方だって言うのにさ。まったく何でこうなるのやら。
まあいい、ちょっと、のんびりゆっくり休んで考えるとしよう。
大河ドラマ「べらぼう」の最終回、もう何がどうなっても驚かないわいと覚悟して見たら、冒頭のとんでもない落雷で、んなばかなと唖然とした直後、あ、そら刀を空に突き出してるんだから当然かと、そのしょうもない合理性に爆笑し、次に写楽の正体で、これまたビビックビビック何とやらのCMも顔負けみたいな無茶苦茶なつじつまあわせで遊びたくり、ついでに本居宣長まで登場させて、九郎助稲荷もご降臨、終活ぶりもお祭り騒ぎでにぎやかで、最後の最後もしめっぽくなく、ギャグで落として、こうなるとそれもなかなか江戸の戯作風で、やけで、おしゃれで、平賀源内風で、なかなかけっこう満足した。ただ、これは私が、専門分野の研究者としてはふまじめでいいかげんながら、一応江戸時代と登場人物になじみがあるから、名前や書名を聞いただけでも親しみを感じてうきうきしてしまうということもあるだろうから、そうでない人たちがどれだけ魅力を感じるのかは、ちょっとわからない。あの時代の無駄に濃厚で、ひねくれて、へそまがりで、へたれな文化や精神が、少しでも伝わればいいとは思うけれど。
何はさておき最後まで楽しめたのはよかった。次の大河はまた戦国物で、あまり気乗りがしないなあ。どうなるかわからないけど。
明日はようやく年賀状が出せる♪ この前は読書会の参加者の若い人に来てもらって、玄関に出していたコミック「大奥」の全巻をもらっていただいた。他のコミックや本も、できたら明日少し処分したい。
その若い人と車の中で、また「クマが関門海峡を越えられるか」という話になって、私が「橋やトンネルを通って来ないかしらん」と言うと彼女は「でもトンネルに降りるにはエレベーターに乗らなくてはいけないから」と教えてくれた。まあボタンを押すようなクマはいないだろうが、何かのまちがいで乗ってしまって、扉が開いたら中にいたら、それもいやだなあ。
Yahooのニュースでは、クマを射殺しようとしてまちがって人を撃ってしまったハンターに自治体が保障費用の千六百万だかを請求してるとのことで、その後どうなったか知らないが、それではますます協力するハンターなんかいなくなるだろうし、そんなことは最初から絶対想定内だったはずなのだから、自治体が無理なら国が絶対に出すべきだろうと思う。少なくとも、そんなことに税金を使うのなら、私はまったく文句はない。たとえ加害者が自衛隊員でも警察官でも、同じことだ。そんなことを個人の責任にされちゃたまらない。
久しぶりに花屋さんに行って、「年末は花が高くて」と恐縮されながら、きれいな淡い色のダリヤと、白いストックを買った。猫のカツジのお墓から見える花びんには、チューリップを買ってやった。どなたかがお墓に供えて下さった花も、小さいじょうろに入れておいたら、寒いからか、まだきれいに咲いている。

