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ぼくの、つめ(カツジ猫)

みなさん、おはようございます

せんぱいねこの、きゃらめるさんと、あにゃんさんは、
うえの、おもやが、すこしずつかたづいていくのが、おもしろいらしくて、
しょだいねこの、おゆきさんや、そのほかの、ねこたちと、
むかしばなしをしたりして、わりと、ずっと、うえのいえにいます。

ぼくは、かいぬしと、ふたりきりになれるので、
したのいえに、いることが、おおいです。
 かいぬしのめには、ぼくはみえないようだけど、
そうやって、ふたりでいると、
なんだか、いきてたころのようで、たのしいです。

かいぬしも、なんとなく、それがわかるのか、
このまえ、ぼくに、「おでかけするかい」と、こえをかけたので、
ぼくは、くるまにいっしょにのって、ついていきました。
 ふたりだけで、でかけるのは、めったにないから、
ちょっと、わくわくしました。

かいぬしは、まえに、いえの、くさかりをしてもらった、
「しるばーせんたー」に、おかねをはらいにいって、
らいねんの、かれんだーをもらって、
「また、なにかたのむかもしれないから、
めだつところにかけようかな」といっていました。

せんたーの、たてもののとなりに、
ちいさな、じんじゃみたいなのがあって、
おおきなきが、なんぼんもたっていました。
 かいぬしは、それをみあげて、
「いいかんじのところだね。はるに、またこようか」
と、いいました。

きゃらめるさんなら、おおよろこびで、
きの、てっぺんまで、のぼるんだろうな。
 ぼくはあまり、きのぼりとかは、すきじゃないけど、
ひくいところなら、のぼってもいいかなとおもって、
きを、みあげていました。

いきているあいだ、ぼくは、かなあみの、おにわのなかの、
きの、たなにのぼるのは、すきだったけど、
いえのなかでも、そとでも、あんまりたかいところにのぼるのは、
すきじゃありませんでした。
 「ねこにしては、めずらしいよね。たなのうえに、あんしんして、
なんでも、おけるのはたすかるけど」と、かいぬしはいっていて、
「なぜなんだろう。じゃんぷりょくがよわいのか、
つめをかけるのが、へたなのか」と、くびをかしげていました。

かいぬしが、るすのとき、せわをしにきてくれたひとのひとりに、
「わたしは、あまり、あそんでやらなかったから、
それはとても、きがとがめている。
 みなさんが、ねこじゃらしで、あそんでくださったのが、
ほんとうにありがたい。
 そんなに、じゃれるのがすきだと、きがつかなかった」と、ぼやくと、
そのひとは、わらって、
 「あそぶのは、すきだったけど、つめをひっこめるのがへたで、
いつも、もうふに、ひっかけて、とれなくなって、
おおさわぎしているのが、おもしろくて、
みていてあきずに、つい、たのしんでいた」と、いいました。

「そうそう、どうしてか、つめをだしいれするのが、へただった。
『うるゔぁりん』には、ぜったいなれないとおもってた。
 わたしの、せーたーや、かーてんに、じゃれたあと、つめがひっかかって、
ひっこめれば、すぐはずれるのに、それができなくて、
つかまった!とおもうらしくて、あせって、おこって、
かみついたりしてたんだよね」と、かいぬしもいって、
ふたりで、おおわらいしていたっけ。
 ふん、つめの、だしいれって、あんがい、むずかしいんだぞ。

「それも、これも、なつかしい」と、かいぬしは、
かえりのくるまのなかで、ためいきをついていました。
 こういうのも、わるくないなあと、ぼくはおもいました。

また、かいぬしと、ふたりだけで、おでかけしたいです。
 ほかの、せんぱいねこといるのも、たのしいけど、
やっぱり、かいぬしとふたりだけでいるのが、
いちばん、おちつくんだよなあ。

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カツジ猫