「ガザに盲いて」のこととか、安部首相のこととか。
◇昨日の話につけ加えると、首相は集団的自衛権に関して、日本が国際社会でしかるべき責任を果たさなきゃならないみたいなことも言ってるようだけど、こんなの10年も前に、憲法変えようと言う理由でさんざん言われたよね、たしか。金だけ出して血を流さなくていいのか、みたいな言い方で。
九条の会ができたりして、皆がいろいろ話し合ったり考えたりする中で、その理屈も完全に通用しなくなって、いつの間にか消えて、憲法変える話はなくなったのだけど、だから今、首相は憲法はそのままで解釈次第で好きなようにしようとしているのだけど、その理由にまたぞろ、この理屈かい。10年もたちゃ、世代が変わってまたごまかせると思ってるんだろうか。
しかも10年前にはまだ原発事故もなかった。今、国際社会に貢献するとゆーなら、自衛隊が国外で武器持って戦えるようにする前に、だぶだぶ海に流してる放射能汚染水を何とかする方が、どう考えても、よっぽど国際社会は喜ぶと思うぞ。
私は中国や韓国の悪口言うのは嫌いだけどさ、それでも黄砂はまだしょうがないとして、汚れた空気が中国から飛んでくるたび、さすがに腹立って何とかしろやと言いたくなるけど、そのたびに、あー、でもあれだけ放射能に汚染された水と空気を世界に放出してる国の人間が、いったい何を言えるでしょうかとうなだれるしかなくて、すっごくストレスがたまる。
一国民の私でさえ、そんだけ肩身がせまい思いがしてるっちゅうのに、原発セールスに世界を走り回って中国の悪口言って回ってる首相って、いったい愛国心とか日本人としての誇りとかあんの? 真剣にもう、疑問だよ。
ところで、アフガニスタンで現地のために活動してるペシャワール会の中村哲さんが、集団的自衛権に反対だという発言をしてた。そりゃそうだよな。紛争の現地で平和活動してる人たちにとっちゃ、平和憲法は最高の守り神だし、集団的自衛権なんて、危険以外の何物でもないはずだ。
◇「ガザに盲いて」の小説、ちびちび読んでたら、けっこう五分の一ぐらいまで行った。この題名って、旧約聖書のサムソンの盲目になった話からタイトルとってるんだと、遅まきながらやっと気づいた。
あいかわらず退屈で難しいんだけど、育ちがいいのにまじめな姉に反抗して万引きをする少女が、肉屋でどうしても盗むものがなくて、しょーがないから血だらけの腎臓を泣きそうになりながら盗むとか、主人公の子ども時代の寄宿舎でのいじめとか、妙に面白い話がときどきまじる。
作者でもあるんだろう主人公が、ヘレンと言う恋人と屋上で日光浴してたら、低空飛行の飛行機が上を通って、いきなりその上からフォックステリヤが落っこちてきて(まあ、事故なんでしょうね)、二人のすぐそばでぶっつぶれて血まみれになり、もちろん即死で原型もとどめないし、二人も血しぶきを浴びるという、ふつう考えつかないような話が突然出てきて、びっくりした。主人公は「これでまた犬がきらいになった。さあ、風呂に入ろう」とか冷静なのだが、彼女の方はショックでものも言わず、そのまま彼と絶交してしまうが、彼にはその理由がわからない。
今朝、朝ドラの「花子とアン」を見たあと、NHKが家庭内別居の特集をしていて、つい見てしまったのだが、そこで何人もの奥さんが「あれがきっかけでした」と、夫の無神経な発言や行動を語っていたのが印象深かったもんだから、犬の話と重なってしまって、ヘレンが「犬が落ちてきて、血だらけのかたまりになっているのに、あの人はその時に『さあ、風呂に入ろう』としか言わなかったんです。その時、私の中で何かが終わりました」と、曇りガラスの向こうで音声を変えてしゃべっているのを想像してしまって、困っている。
◇DVDは「刑事コロンボ」をなつかしく見ている。そんなに昔の放送でもなかったように思うのに、超セレブの家のパーティーのお祝いのケーキがそのへんの家族のようにちゃちかったり、コロンボはもちろんケータイとか持ってなくてダイヤル回して電話してるし、すべてがのどかで、なつかしい。
それでも小池朝夫の吹き替えが、思ったよりもアクが強くないので、「あれ?ひょっとしたら新しいバージョンで、別の人?」とか疑ってたら、犯人の共犯の若い女が「モチよ」とかいうので(もちろんよ、って意味です。と言わないと若い人にはわかるまい)、あ、こりゃやっぱり昔の吹き替えだとわかりました(笑)。
◇さて明日は、洋服の整理をして、ダンボールをごみに出すか。草取りも、ちょっとずつやってますが、なんかもう道は遠いですねえ。