「クーデタ」読み終わりました
いやもう、そんなことしてる場合じゃないんですが、(紀行全集の校正を急がないと!)でも研究室のパソコンが起動するまで、あまりに時間がかかるので、その間に「ドン・キホーテ」を読み上げ、この「クーデタ」も読み上げた次第。
正直、最後の池沢さんの解説を読んで、やっとそういう話だったかとわかった気がしました。(笑)
アメリカの作家の書いたアフリカをにせ物だなどと言う気は今更ないのですが、ここに描かれたアフリカはずいぶんつまらなく退屈に見えました。まるで、アップダイクの描くアメリカのようで、まあ人間の生きている場所は皆こうなるというのなら、それもそうかもしれませんが。
パソコンはあいかわらず、のろくさと起動するので、今度は同じ世界文学全集の「庭、灰」というのを読みはじめています。「クーデタ」の半分の長さなので、もうすぐ読み終わりそう。
「失われた時を求めて」と「仮面の告白」がいっしょになったような雰囲気で、どっちも私は嫌いじゃないので、目には楽しいです。
それにしても、主人公の少年が旧約聖書を読んでさまざまな空想にひたる部分は、何やらなつかしく微笑まされます。古典を読む楽しさ、古典を知っていてこのような部分を読む楽しさを痛感します。
三太夫さんから先日電話で、同じ全集のマッカーシーの「アメリカの鳥」、途中まで読んでるけど、あれどうですか?と聞かれて、最初の10ページぐらいで「ああ、マッカーシーだなあ」と思って、なつかしかったまま、後を読む時間がない、と言ったのですが、あれもそろそろ続きを読むかな。
しかし、まったく、わがままといおうか、どうでもいい感想ですね。(笑)