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あたりまえのことではあるが

細田元衆議院議長が亡くなったのか。体調不良で議長は辞任しても、議員はやめない意向のようだったから、病状の急変は本人も予想外だったのかもしれない。統一教会との関わりについて説明しないままだったことでネットでは批判が多いし、私もそれは残念に思う。
 ただ、お悔やみもかねて、ちょっと、あまりにもあたりまえのことをあらためて忖度すると、自民党がこのように統一教会との関わりの処理に何かと鈍いのは、個人であれ組織であれ、統一教会の根本の教義というか世界観というか家族観というか社会観というか人生観というか、そういうものが基本的に肌にあって快いんだろうな。

公明党があまり厳しくこの件にあたれないのは、宗教と政治の関係について、自分たちの立場も微妙になるからという警戒心や意識もあるんだろう。ほんとはそれではいけないので、創価学会と統一教会はちがう!ときっぱりきっちり整理してことにあたらなきゃいけないわけだが、それもなかなか大仕事だからなあ。同情も共感もするわけじゃないが、わからんではない。

そして自民党とそのかいわいは、「隣に同性愛の人が住んでたらぞっとする」とうっかり口走った人もいるように、いまどきあまりに時代遅れで古臭い感覚や趣味の人が、吹き溜まりのように、それこそ秋の枯葉や落ち葉もどきのように掃き寄せられて固まってよりそっているのが、あの集団だと思うわけですよ私なんかは。

もちろん、そんな感覚の人もいていいのだが、自民党の場合、政権や権力や金が欲しくて、世間や世界の流れに合わせないといけないと思ってるから、無理をして心にもないことを言ったりしたりしているから、それだけストレスもあって、きっと毎日つらいんだろう。本音としては昔の(まあ戦前か昭和あたりの)女性が従順で妻は家庭にいて同性愛者は異常で外国人は異様で、家父長制度が確立して中絶は許されなくて売春は認められて身分制度は確立されてて上司は強くてセクハラもパワハラも公認されてて、みたいな世の中が息がしやすいし生きやすいんだろう。

私はそんなの大嫌いだが、好きな人がいるのはしょうがない。だが、それなら本音でそれを公言し支持を訴えて戦えばいいのにと思う。それだと出世できないし勝てないと思うから無理して世間に合わせてるんでしょ、日夜、公私ともに。ある意味、今の日本で一番拘束され抑圧され、自分を殺して生きてる人たちかもね。そりゃいくら立派な学歴があり頭脳があっても、実力を発揮できないのもバカになるのもしかたがない。自分を解放してないんだもの。

で、こういう人たちにとっては、たとえ韓国に主軸があり、日本が属国扱いされてても、統一教会の人たちの信奉している教義やモラルというのが、きっともう、母の懐に抱かれたような安心感と幸福感を得るのだろうと思うのですがちがいますかね(笑)。
 選挙での協力のありがたさもすごいでしょうが、それだけでは説明がつかない。きっと、あの教団の体質やモラルのすべてが、ふるさとに帰ったように快いんですよ自民党の人たちには。だから、いろいろ批判されても何がいけないのかどこが悪いのか、どう反省したらいいのかわからないんですよ根本的に。

荒っぽい分析ですよ、言われなくてもわかっています。もちろん自民党の中にも私に近い感覚の人もいるだろうし、彼らが「今の世の中、世界の流れ」と思ってせいぜい苦労して合わせてる人たちの中にも、戦前バンザイ昭和ヨカッタみたいな感覚はあるけど、何となく回りに合わせてる人も多いんでしょう。ベールかぶってないからって警察で殺される若い女性もいたりするわけなんだから、世界もまだまだどっちにどう流れて行くのかわからない。そういう点では今の日本の庶民や市民や大衆だって、私はそんなに信じちゃいない。
 でも少なくとも自民党の人たちにとって、今の世の中の雰囲気やモラルは、私なんかよりよっぽどつらくて生きにくいんだろうと思うんです。だからきっと統一教会が守って示しているものは、とてもなつかしい心のふるさとなんですよ。そこをわかってあげなくちゃ、今のあまりのアホぶりは理解できないんじゃないですかね。

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カツジ猫