いいなあ、ウェイバリーさん。
◇しばらく忙しくて見てなかった、衛星劇場「ナポレオンソロ」の字幕版を今朝見てたら、大学が舞台の回だった。例によって荒唐無稽な上にも荒唐無稽な第三シーズンではあり、学生運動の活動家たちが世にもアホに描かれていて、こういのも小説「ヴァインランド」を読んだあとでは、組合や学生運動や、ちゃんと存在していても嘲笑され無視されてきたのだなあと思ってしまう。だが、それはそれとして、そのアホ学生たちも決して悪者には描かれておらず、特にすべてがめでたくハッピーエンドに終わったあと、殺されかけて助かった学部長が、活動家の娘と、卒業生でもあるアンクルトップのウェイバリー課長と談笑してる場面で、娘がまた抗議活動をすると言って学部長が困り顔をすると、ウェイバリーさんが、いつもの穏やかな顔で、言ったこと。
「いいさ、大学に学生がいる限り、抗議活動は続く。その伝統は変わらない」
それがラストのせりふ、ラストの場面。そのまま、いつもの軽快なテーマソングで暗転。この言葉が、シメですよ。
「ナポレオンソロ」って、女性の扱い方、冷戦への見方、発展途上国の描き方などなど、はちゃめちゃに見えてものすごくリベラル、時に過激でさえある。それにしても、このウェイバリーさんのせりふって、何と大人で余裕でカッコいいんでしょ。若い私なら、このせりふでさえ、なめるなよと怒ったかもしれないけど、でも、今の首相が政府の方針に不安や疑問を示すことは「慎め」とか平気で言って、それをマスメディアもとがめもしない、こんな状況を見ていると、上に立つ人って、どういうものとされていたかを、あらためて思い出す。５０年以上前のアメリカのスパイドラマですよ。
◇今日は朝からお天気がよくて、いやに暑い。おかげで夏のＴシャツなんかがちっとも片づけられなくて、カリカリしてしまう。でも、ほろびてしまったと、あきらめていた、庭に置きっぱなしの小さなシクラメンの鉢から、また濃い緑の葉っぱが出てきたのには、驚きながらうれしい。
◇こちらのツイッターもいろいろ面白い記事が。国会の様子も少しわかります。
