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いやな言い方しちゃうけど

確定申告の準備やらクリーニング出しやら、目がくるくる回るほど忙しいんですが、その間に横目ならぬ横耳で聞いたテレビのニュースに、どうでもいいいちゃもんをつけたくなる。

最近大谷周平選手やその他のメジャーの日本人選手に、変に敬語を使うアナウンサーやコメンテーターが増えてる気がするけど、これ何だ? 私は天皇制には反対だし(天皇一家は人としては大変好きです)、今の内閣や政府のお歴々にはかけらも敬意はありませんが、そういう皇族や政府関係者にも使わない敬語で、「次の試合で投げられる」の「行かれる」の「出られる」のって連発してるニュースを見ると、さすがにこの国どうなって行ってるんだと思ってしまう。野球選手をはじめとしたアスリートにはちっとも敵意も反感もないけど、この敬語の乱発は、ひどく異様で耳障り。まあ、もしかしたら、もうこの国にはスポーツ選手ぐらいしか尊敬する対象はないってことになりつつあるのだろうか。それにしたって気味悪い。

それから、以下のこれは私のただの八つ当たりの恨み言。少子化が止まらないそうで、出生率は減少しつづけ、結婚や出産を希望する若者は半数以下になってるとか。お隣の韓国も似たようなものだとか慰めにしてるニュースも多いが、よその国のこと考える前に、こうなった原因ははっきりし過ぎの、あり過ぎだろうが。

というような、まっとうな正論はおいといて、私がこういうニュースを見聞きするたびに、もう本能的かつ反射的に感じてしまうのは、「あー、私が若いころだったら、結婚してない、子どもがいないってだけで、人間以下の扱いを受け、あわれまれさげすまれ、家族も社会もマスコミも、こぞって罵倒し、実際にも出世やローンやその他で不利な条件を押しつけまくって、要するに『こんな目にあうぐらいなら、結婚出産した方がまし』という気分に人を追い込むことによって、やっとこさ成立してた出産率じゃないのかい。そういう有形無形の理不尽な圧迫攻撃冷笑軽蔑がなくなって、『皆さん好きなように生きていいですよ』とたがを外したら、皆が『あー、そんなら』と言って結婚も出産も無理して人目や出世のためにするのをやめただけじゃないの」って、ことなんですよね。

好きにしていいですよ、と言って、あらゆる選択を自由にして、それでもちゃんと、好きで選んで結婚し出産する人が一定数確保できるようにしとくべきなのを、そうしない人を限りなく鞭打って攻撃して脅かすことで維持し保障していた制度ってことが、そもそも暴露されただけだと、毎日毎晩くやしさやはがゆさにのたうちまわって独身で生きて来て今日の幸福を謳歌している私には、つい思われてしかたがない。

どーせ、自民党や統一教会のじいさんばあさんたちは、またそういう価値観や法律でしばりあげて出生率を回復することしか知恵が回らないんじゃないかと思いますが、それで事態がよくなるとも、とてももう私には思えないんですがねえ。

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カツジ猫