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いや~な展開

日中問題とかではなくて私の風邪の話です。(笑)
ノドが痛いのをうがいやトローチで封じこめた結果、大事にはいたってない代わり、いつまでもぐずぐずと体調が悪い。しかもだらだら寝てばかりいるし、食事はきちんととっているので、変に体力はついてる気はするし。

しゃくにさわるので、今日やった数少ない仕事を書いておきます。

しょうもない文庫本を三冊読んだ。

ずっと放っておいた花の苗をめちゃくちゃいいかげんに植えた。

カツジをまた少しなつかせた。
やつは、うちに来てからずっと人といっしょに寝ていません。それでは淋しかろうし、人と寝るのを忘れては困ると思って、この数日、昼寝は例の白いソファでしています。(もうカツジがひっかいて、つめのあとをつけていますが。)
最初は私が寝ていると、「僕のソファなのに」とふきげんそうでしたが(一度などファ~と言われました)だんだんそばにくっついて寝るようになりました。
なでてやっていると、二度ほど例によってかみつきましたが、ごりごり歯をたてているのにまったく傷がつかないのに驚きました。絶妙に強さを加減しているのか、どうにか人を傷つけないかみ方を覚えてきているようです。

で、シナモンが少しショックを受けてるようで、ごはんを食べなかったりしたので、合間に彼女とも寝てやって私もまあ忙しいこと。そりゃ文庫本も読めますわなあ。
とことん、いいかげんに買っているので、貴重なお金をついやしたのに、江国香織の「神様のボート」を前に買って読んだのを忘れていて、途中で「たしかこの結末はああだったな」と思い出したのがくやしい。どうせなら最後まで忘れていればよかったのに。まあ、楽しめましたからいいのですが。

彼女の「がらくた」も面白かったのですが、あの文庫本の表紙にあるプールの写真はよくないですねえ。まるで学校のプールみたいに貧相で作品の中身とまるでそぐわない。何か最後の方で「なるほど、そういうことだったか」ということでもあるかと思っていたけど、結局そんなこともなかったし。
「ホリー・ガーデン」も読んだので、もう油断すると誰が誰と恋したのか別れたのかわけがわからなくなりそうで困る。

しかし、私は「ホリー・ガーデン」を読んだ時、「何とまあ幸福そうに不幸が描かれ、安らかそうに危険が描かれてるんだろう」とやけに感じいっていたのですが、桐野夏生の「魂萌え!」を読んだとき、ずっと線が太く泥くさく書かれているようで、「ホリー・ガーデン」の描く世界の本質をしっかり見せているなと、これもまた感心しました。ことのついでに「東京島」も読みまして、これもまたダイナミックに愉快でした。どうなるかまったくわからずに、しかも展開がまるで不自然じゃないのがよいです。

あと、アンソロジーで「最後の恋」を読んで、三浦しをんの「春太の毎日」に吹き出しました。彼女の場合、エッセイや評論があまりにも面白いので、小説がうまいのに、それに比べて満足度が低いのが困るのですが。
同じ本に入っていた柴田なんとかさんの「小袖日記」と「PINK」も読んで楽しみましたが、「最後の恋」の中の短編がいまのところ一番好きですね。

「クドリャフカの順番」だけ以前に読んで気になっていた米澤穂信の作品も「氷菓」「愚者のエンドロール」「遠回りする雛」など一気に読んだのですが、こちらが幸福な時読むと大変楽しい小説なのに、イライラして気分が悪い時読むと、さらにイライラするのは何でかしらん。それと、こういうシリーズで最後に皆をあまりハッピーにすると、かえって疎外感を感じてつまらなくなるのは私だけなのだろうか。
まあ、きりがないので、こんなところで。

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カツジ猫