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お天気がごちそう

勢い余って、昨日は九州国立博物館の芦雪展に行ってしまいました。
 それも、家でぐずぐずだらだらしていたあげく、昔、大宰府に非常勤講師で行ってたころと同じ道をつい走ってみたくなり高速を使わなかったものだから、日曜のローマ展と同じく、見る時間が一時間そこそこになり、まあどうせ足が疲れるからそのくらいが限界だからちょうどいいやと思って、時間いっぱい目いっぱい楽しんで来ました。

ずっと昔、ポンペイの遺跡展に行ったことがあり、展示は面白かったけど、貴重な資料過ぎて館内はほとんど闇と言っていいぐらい暗く、古代の遺跡展はもうあれがこりごりだと思っていたのに、今回のローマ展はいいんかいと思うぐらい煌々と明るく、しかも写真は撮りまくりでしたから、ありがたすぎる分ありがたみがないくらい(笑)という、ぜいたくなものでしたが、さすがに昨日の芦雪展は普通に薄暗かったので、一番いいメガネをかけて行かなかったのがちょっと悔やまれました。もちろん特に不満なほどではなかったけれど。

江戸の美術をそうたくさん見てるわけでもないけれど、それなりに格調やら緻密さやらがあって、おごそかな気持ちになるものなんですが、さすがは芦雪と言おうか(いやよくは知らないんですが)、もうどの絵も最高にいい意味でゆるいというか、のどかというか、まるで現代絵画のような斬新さや突飛さがあり、どこやら漫画やイラスト風な雰囲気もただよって、人が少なかったし、思わずいくつもの絵の前で、「うふう」と声に出して笑いをもらしたり、「いやんもう」とつぶやいてしまったりして、薄暗い中静かに座っている係の方の耳に入ったかとヒヤッとしたのも何度か。

昔、愛猫のキャラメルが死んだ後しばらく淋しくて、プールでも買い物でも、彼がそばを歩いたり座ったりしていると夢想して「キャラ、そこにいるのかい」とプールのふちにそっと声をかけたりしていました。さすがにこのごろはもうそれはなくなっていたのですが、芦雪の絵には巨大なトラがいくつもあり、これがまた、実にトラなのですが、どこか猫っぽく、思わずそばにキャラがいるように「見た? キャラ」とささやいてしまいそうでした。
 もしもカツジが運よく?私より早く死んだら、こんな時には太刀持ちと露払いみたいに二匹を左右に従えて、トラの絵を見るだろうな、とあらぬ夢想もしたりして。

帰りしな、売店でハガキやファイルをしこたま買いこんで散財したのですが、一番みごとな立派なトラの絵のファイルは買ったけど、ハガキは買い忘れて、代わりにもっとしまらない、ぐだぐだの(ほめまくってます)ゆるすぎのトラの絵の方のハガキを何枚も買っちゃってました。やれやれ。こんなの人にあげても、私みたいに喜ぶ人は少ないんだろうにな。

ハガキやファイルの写真ってアップしてもいいのかな。と危ぶみつつ、ちょっとお見せしますね。

ちゃんときれいな孔雀やら風景やらの絵も、ちゃんとあるんですが、私はどうしても、このどっか変な富士山やら象やらクジラやらの絵が、もう楽しくておかしくてお見せしたくて、主催者や芦雪が「そんなのばっか紹介して」と文句言いそうですけど、ご紹介します。図録も買ったけど、カラーが多くてきれいでした。
 月末までやってるから、もう一回ふらっと行っちゃおうかな。

これ、私の好きな、ゆるとら。

 

変に背の高い富士山。

唐突な汐が何とも言えん。これも象も、巨大な絵なので、異様さが一段と迫力。

どっか、ものすごくおかしいでしょ。それがいいでしょ。もうたまらんです。

あ、下のは、ちゃんとした方のトラ。ファイルしか買ってないんですけど、やっぱりこっちもいいなあ。元は襖絵なんですよね。巨大なもんで、向き合って立つと、そりゃあもう、それだけで、自然に笑いがこみあげて来る。

そもそも昨日はすごくお天気がよくて、ドライブ日和だったんですよ。だから下道をゆるゆる走りたくもなったわけで。

それから、ちらっと見た国会中継で、またムカついてるんですけど、それはまた明日にでも。

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カツジ猫