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お盆も終わって

昨日今日と朝から雨で、水まきをしないでいいのはありがたい。そこそこ涼しいのも助かる。
やっとこさ開いた庭の朝顔は、濃い赤だった。白か青かなと思っていたのだが、まあこれはこれで派手でいいか。

お盆のせいか、いつものスーパーの魚売り場の品が変わって、カツジ猫の好きなフクの刺し身がとんとない。しかたないから、アラとか鯛とか別のを買ってきて夕食の時におすそわけするが、フクでないと不満らしくて、あまり食べない。何という生意気な猫だろう。今朝はチュールとかつぶしでだまされて、一応窓辺の寝棚で寝ている。

レンタルショップでDVDの「ロープ」を借りて来た。ベニチオ・デル・トロがいい味を出していた。「ユージュアル・サスペクツ」のきざな悪党フェンスターのころから好きなので、がんばってるのはうれしい。それにしても、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争のことは、一回きちんと知りたいなあ。ものすごく救いのない紛争だったのは漠然と知ってるけど。

「ロープ」は、NGOかなんかの水や環境を守る団体の現地での活動を描くもので、緑なんかどこにもない荒漠とした村で井戸に死体が投げ込まれ、引き上げて浄化するためにロープがいるのだが、これがなっかなか見つからず、もしかしたら、水をバケツ一杯6ドルで売ってもうけようとする奴らが死体を投げこんで、引き上げさせたくないのかもしれないとか、道の真ん中に牛の死体があったら、よけて行く車をねらって、きっとどっちかの横に地雷があるからさてどうするかとか、教育大の話じゃないが、ひどすぎてむしろ変な笑いが出そうな乾いた描き方だった。

しいて言うなら、ちょこっとからむ恋愛模様もまあいいんだけど、女性の一人のオリガ・キュリレンコが、無駄にきれいすぎて、めっちゃ浮いてて邪魔だった。デル・トロだっていい男なんだし、美男美女は目の保養になるから使ってほしいんだけど、もうちょっと何とか工夫できなかったんかい。彼女が映るたびに「あー、映画ねー、はいはい」と現実に引き戻されたわよ。シャーリーズ・セロンなんか、めっちゃ美女でも、ちゃんとこういう時、いらん存在感は消すんだけどな。どこがちがうんだろうか。

ここの地域の紛争の救いのなさと不条理なこっけいさは「ノーマンズ・ランド」でも、しかと味わったんだけどね、でもその時の感想にもたしか書いたけど、以前何かの番組で櫻井よしこ氏が「九条があるとそれに縛られて自衛隊が動けず、現地でこんなおかしなことが起こるんです!」とか力説してたとき、「あんたそれ、九条があろうとなかろうと、アフリカでも東欧でもその他どこでも、国連軍が規則だ法律だと行って、似たようなこといっぱいしてるの知らんのか、そもそも戦争を何の縛りもなしに殺戮しあうか、ちょっとはルールを作って文化的にするか、後者を今は選ぶしかないんだったら、どこでもいつでも必然的に、そんなおかしなことは起こるんだよ」と、あきれたものだ。そのことも思い出した。

家の裏の崖が八月になったら宅地造成のため、擁壁の工事にかかると言ってたのだが、暑さのせいか、まだ始まらない。崖の上の、大好きだった栗と柿の大木も、工事が始まれば切られてしまう。うちの二階の窓から見える、広がる枝も、もうすぐなくなるのだよなあ。名残を惜しんで、しばらく、写真はこれで行くかな。

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カツジ猫