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こっちもですー(笑)。

キャラママさん。
ちょっとだけ時間ができたので、今日から公開の「パーシー・ジャクソンとオリュンポスの神々」を見に行ったんですよー。6時からの上映にぎりぎりで飛びこんだら、それって吹き替えで、字幕の分は7時からっていうもんで、けっこうだだっぴろい、映画館周辺のモールをぐるぐる歩き回って、ミスタードーナツでコーヒーのんだりして、ここ、店が道路をはさんでるので、高い陸橋を歩いて映画館に帰りながら、二人ほどにケータイで電話をかけて、ひょっと気づくと、クルマのキーがないじゃなーい!

ポケットはもちろん、しょぼしょぼ雨の降ってる中をバッグの中身も地面にぶちまけ、クルマにさしっぱなしにしたかと急いで戻ってもない、ひょっと中に閉めこんだかと、のぞきこんでも暗くてわからない。

上映時間はせまってくるしさ、映画館の窓口で聞いても、館内には落とし物はないとのこと、じゃ外かと、戸外の広場や店を、トイレや道や、ずうっと歩いた足取りをたどりながら、後戻りして、ミスタードーナツにもたずねて、モール全体の事務所にも電話かけて、落とし物を確認して、いずれもからぶり。

映画は始まったけど、見てる場合じゃないやと、さらに歩いた道を逆にたどって行きました。もしか、クルマにしめこんでたら、タクシーで家に帰って、スペアキー持って戻って、車内をたしかめるって手もあると思ったけど、それはまあ、急ぐことではない、どっかに落としてたら、一刻を争うわけだから、と、ずっと刑事か、獣の足跡追うマタギかアメリカ先住民みたいなまなざしで、だだっぴろいなんてもんじゃない、モールの周辺を歩いて行きました。

また、微妙にこのへんの建物がさびれていてさ、閉店してる店も多く、明るいけど、ほんとに人通りがないの。それで、ひょっとしたらまだ落ちたとこにあるかもと思ったりして。
パンツのポケットは深いから、そうそうは落とさない。急いでたから、パーカーのポケットに押しこんだのが、何かの拍子に落ちたか、バッグにほうりこんだのが、ケータイ出したはずみに落ちたかだなと思いながら、一回、駐車場の車止めにつまづいて、こけかけたとこにさしかかったら、な、な、なんと、キーが落ちてました。
けっこう上等の皮のキーホルダーつけてたんですよ。緑の楕円形で、ウシの飾りがはめこんであるやつ。さる有名メーカーの(笑)。見慣れたそれが、ぽつんと広い駐車場に落ちてるのを見た時は飛び上がりました。かけよって、ひろって、ウシに何度もキスしましたよ(笑)。それから走って、映画は10分遅れですべりこみました。多分、主人公の酔いどれのろくでもないおやっさんの出てる最初の部分だけ見逃したかな。まあいいや。

映画は他愛もない内容でしたが、景色がきれいで空想をかきたて、主人公はじめ登場する若者たちが、美男美女なんだけど、すごく微妙にひとくせありげな変な顔なのが、いかにも半分神とか半分獣とかいう感じでよかったわ。大人役も皆はまってて、演技もうまいし。特にペルセポネー(とハデス)には笑ったよ。皆、楽しんでやってる気配で、気持ちよく見てられました。
「おー、渡し守のカロンか」とか「え、そのロータスはもしや」とか、昔読んだ神話の知識が刺激されるのも楽しいし。

しかし、最高神のゼウスがだね、「トロイ」でオデュセウスやった人で、その横でポセイドーンがうやうやしく、へこへこしてるのが微妙におかしい。オデュセウスってポセイドーンに嫌われて、いろいろひどい目にあわせられるんだよね。監督も役者も絶対遊んでるだろ。そりゃ、似合ってはいたけれど。
みょーに影のうすーいお母さんといい、誰もがそれぞれ奇妙に存在感あって、いい意味で気楽に見てられた。浅田真央のスケート見てる時の対極の気分といったらいいのかな(笑)。肩こりが治るみたいな、快さでした(ほめてるんかい)。

それにしても、落水した彼はどーなっちゃったんだろうなー。なかなかいい味出してたのにさ。
それともと007の先生、本来の姿をかくすあの変装、体積だか容積だか的に絶対無理だと思うけど、まあそういうこというのは野暮ってもんだよな。
あ、なんか言ってるうちに、もう一回見たくなった。いろいろ笑えるんだもん。
友人からは「インビクタス」すすめられてて、これも今日公開なんだけど、どーせまた一分のすきもない映画なんだろーなーと思うと、ウッディ・アレンの監督作品と正反対のようで共通する、見る前からの疲れってやつを感じてしまうのよ。完璧なレディーや紳士とつきあうより、娼婦や森番と寝た方がいいなあ、みたいな。

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カツジ猫