これって逃避かも。
◇散らかりつくした下の家を何とかしないと、前進はできないのだけど、毎日ちがうことばかりしてしまうのよね。学生用のテキストの「近世紀行研究法」の原稿をまとめて、印刷所に送ったのに続いて、同じテキストの「あらあら江戸文学史」も残部が少なくなってたので、改訂しようと作りはじめた「江戸文学史やわ」も、下手したら今月中には、つまり今週中にはしあがりそうな勢い。
やる気がある内にやっとかないと、また先延ばしになるので、この判断は正しいとは思うのだが、ひょっとしたら、片づけ仕事をしたくない、逃避なのかもしれないなあ。何しろ、散らかった状態が、これはこれで快適って気分になりかけてるのが一番やばいよ。
庭の花も満開で、春蘭の花も濃い赤紫のつぼみをつけ始めた。お隣の奥さんと、「去年咲いてた、かわいいピンクの花かしら」と言いあっていた、庭の隅の雑草みたいな草むらも、果してそのピンクの花を開き始めた。
うれしいけど、このはびこり方は尋常でない気もする。もしかしたら強力な外来種とかじゃあるまいなと、ちょっと警戒心も芽生えてる(笑)。
毎年そうだが、薄茶色の若芽が美しかったので、ついそのままにしていた上の家の垣根の金木犀が、わしゃわしゃ茂って大きくなってる。明るい薄緑に変わった若葉は、今のところまだやわらかくて刈りこむのも簡単そうだが、その内あっという間に枝も葉もがっちり固くなるだろう。これも今の内に刈りこんでおかなくては。あー、あせる。
◇国会では、そろそろアベをやめさせようかという動きが自民党内からも起こりはじめたようだ。反旗をひるがえすような発言がいろいろ自民党内で続いている。
あらためて、しょうもないことに感心してしまうのだが、アベにどんな強力な後ろ盾や権力があったにもせよ、自民党内で、それなりに不満や危惧を抱いてた人はそれなりにいたわけで、それが皆これまでしーんと海底の深海魚なみに沈黙して、ひれもひげも動かさず、このていたらくになるまで、じっと我慢をしてたと言うなら、その忍耐力というのは、あなどれない、すごさだな。よくもまあ、党や国がここまで壊されるのを耐えて、チャンスを待っていられたものだ。セクハラを我慢していた女性たちより、奴隷制度に耐えていたアフリカ系アメリカ人より、もっと我慢強いんじゃないか。いやもう、そういうことぐらいしか、ほめ言葉が見つからないんですが。
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◇セクハラとか女性差別についての、救いようもない国民間の温度差が、特に政府やエリート官僚の間での世界の常識とのかけ離れぶりが、日々あらわになって来てる。そんな中、さすがに「何で、名前を名乗って告発した人をほめたたえるのに、名乗らない人をかばうのか。矛盾してるじゃん」という、利いた風なアホ指摘は、あまり見なくなったが、どこかでまだ残っているのかな。
念のために、もう一つ言っておくと、線路に落ちた人を飛び下りて助けた人、燃えてる家の中に飛びこんで子どもを救った人、強盗を追っかけてつかまえたコンビニ店員、殺人鬼と対決して逮捕した一般人を、普通誰でもほめるし、評価するし、もしかしたら警視総監賞とかあげるかもしれないけど、だからって、線路に飛び降り火事の家に飛びこみ、強盗を追っかけてつかまえ殺人鬼に立ち向かわないといけないとか、正気の人なら誰も考えつかないでしょ。自分もそうできるだろうか、そうする勇気を持ちたいとか考えて、実行する人はたまにいるかもしれないし、それはそれでいいことだけど、そうできないからって、しないからって、けしからんって考えたら、そっちが異常だろうよ、どう考えても。
もっと言うなら、イチローや羽生結弦や白鵬が、どんな輝かしいすごい業績をあげたからって、それができない野球選手やフィギュア選手や力士を無能呼ばわりするかね。
セクハラ被害を名乗り出た女性たちを評価するからって、名乗り出ない人たちを攻撃批判する感覚って、そのくらいピントがずれた話だってことは、さすがに自覚しといてほしいんだけど。
◇わ、こんなことしてるヒマはない。燃えるごみ出して、朝ご飯食べないと。この数日の雨で、庭の水まきしなくてもいいのはありがたいけど、また草がのびるんだろうねえ。