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こわれたジョイント

毎朝、水をまいているホースのつなぎめから、水が漏れ出して、しめなおそうとしても、ゆるまないし、はずれないし、動かない。おかげで、まいている間に足がびしょぬれになって、家に入るときに、叔母の上等の玄関マットを汚しそうで困る。

マットの上にのせる、かわいい小さなラグを買おうか、それとも、田舎の家の物置にそういうのをたしかひとつ置いてたから取りに帰ろうかなどと考えつつ、昨日の夕方、腹が立ったので、はさみでホースのジョイントの前後をちょんぎって、それを持って今日、量販店に行って、新しいのを買って来た。

店員さんに、持って行ったジョイントを見せて「何がいけないのかしら」と聞くと、力いっぱい引っ張ってはずしてくれ、「石が食い込んでるんですね。もう使えないから変えた方がいいです」と言われたのだ。そうか、砂利の上を引きずり回していたからなあと、あらためて感謝の念がわき、こわれたジョイントは、きれいな袋に入れてやって、ごみバケツに捨てた。明日、燃えるごみに出そう。他にも紙や草など、ごみが多くたまっているので、明日はせいぜい早起きしないと。

庭のイチゴが、また今ごろになってぽつぽつ赤い実をつけはじめた。虫もまだ気づかないのか、わりときれいなまま熟れているので毎朝ちぎって食べている。カツジ猫のいる金網の中の庭でもサルスベリが満開になった。カサブランカのユリも、つぼみがだいぶふくらんで来ている。でもでも草と枝の刈り込みをそろそろ何とかしなくちゃ、えらいことになりそうだ。

何となく、気のせいかもしれないが、身体がもやもやするようで、ダニがわいてちゃ大変だと、通販生活で注文してるダニマットがたまっていたのを、一気に上と下の家のあちこちに敷いた。そうしたら、前のが出て来るのが、一年前や三年前で、我ながらびびった。ついこの間取り替えたと思っていたのに、時のたつのは本当に早い。

上の家の二階で、昼寝の合間に少しずつ読んでいた「ブリキの太鼓」をとうとう読み上げた。重厚で華やか、濃厚でしかも軽快、堪能した。
しかし解説で、作者の経歴や作品の背景を読んでいると、ヒトラーが権力を握るまでの過程が、決して単純ではなく、それなりに国民の支持を得ながら権力を掌握して行く様子が手にとるようにわかって、めいると同時に心がひきしまった。これを、過去のひとごとの悲劇としてではなく、近未来むしろ現在進行中の肌にせまる警告としてリアルに読めるのは、幸福なのか不幸なのか。

ここにのせる母とモモちゃん猫の写真、2009年に撮っているのだが、もう連写しまくったのか、しかも焼き増しまでしているらしく、すごく似たようなのばかりで、見比べていると目がちかちかする。よく新聞の老化防止のクイズやなんかで、どこがちがうか七ヶ所さがしましょうとか言って二枚の絵を見比べるやつがあるが、あれを毎回やってるような気がするよまったく。

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カツジ猫