1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. さりげなく、マイナンバーの話。

さりげなく、マイナンバーの話。

◇首相が戦争法のどさくさにまぎれて決めた、問題満載の法案のひとつにマイナンバーがあるわけですが、先日私が行っているある講座の主催者から「書類の作成に必要だからマイナンバーを提出しなさい。もししなかったら、確定申告関係の書類が作れないなどいろいろ起こる不利益について、弊社は責任が持てません」という、何だかコワモテの文書が届きました。

あのマイナンバー、戦争法案と同じで、ろくな審議をしてないから、実施してからどうせあれこれトラブルが起こって犠牲者が出ることは目に見えていて、戦争法と同様、使いながら手直しして行こう(できるもんなら)という気配がありありの制度で、どうでもいい無駄話をすると、最近よくいろんな店や施設で、新人をベテランがつきそって練習しながら仕事してるのを見ると、私は相当ムカッとして、客を実験台に使うな、金取って商売するなら、仕上げてから社員は表に出して使えよと内心毒づきつつ、あわてさせたり萎縮させたりしたら、とち狂ってまちがってまたさらに時間がかかるかもしれないから、にっこり笑って「大変ねえ、がんばってね」的ないたわりと励ましの表情をしているのですが、そんな私の性格の悪さは今さらまあどうでもいいとして、とにかく私はマイナンバーなんて、試運転もしてないスポーツカーみたいなものには、当分近づかないに越したことはないと思って、それでなくても忙しいから、市役所から来たかもしれない通知の書類も破棄したかしまいこんだか、そもそも来たのかどうか、それさえ覚えていない。

そんな危なっかしさは作って施行してる側でも絶対先刻承知のはずで、だから、「それがないと書類が作れない」なんて強硬手段は、公的に今の段階で取るわけがないという気はしたのですが、とにかく確認しておこうと思って、他の非常勤先や勤務先に電話して、「マイナンバーがないと仕事が続けられなくなる可能性がありますか」と聞いてみました。
「今後そうなるかもしれませんが、まだ何とも」とお茶をにごしたところもあり、「別にうちでは必要ありません。聞く予定もありません」と言ったところもありました。

どうせ今はすべて流動的なはずだし、今後どう動くかはわかりませんが、しかし私の記憶では、あのマイナンバー、国会で山本太郎議員が「このナンバーが悪用されて、被害が出たとき、政府は補償するのですか」とか聞いて、答えは「しません」だったと思うのよね、たしか。
ということは、誰かの、私でもいいですがナンバーがどこかで知られて頭のいい人から悪用されて、年金か貯金かがごっそり消えても、多分私の責任になるんでしょう。何も補償はないんでしょう。

だったら、「弊社」でもどこでもそうですが、勤務している人たちの番号をごっそり聞き集めて、管理してトラブルや犯罪が起こらないようにしとく自信があるんですかね。恐くてそんなの、なるべく知らないようにしておきたいのが人情じゃないかと思うんですが。
銀行の給与振込先の口座番号聞くのと、わけがちがうって、わかってるんだろうか。たとえば、書類に書きこむための名簿とかリストとか、そのへんの事務室の机の上においていて、誰かに見られることって普通にあると思うんですが、それで起こった犯罪や事件の責任はそれこそ「弊社」がとってくれるわけでもあるまい。

◇まあその内おいおい整備されるのかもしれませんが、それまで何人の貯金や年金が消えて、何人が犠牲になることやら。
と思うと、恐くてとてもナンバー教える気になれなくて、文書をよこした施設の窓口に電話してみました。
「いやー、私は最近ボケていて、マイナンバーなんか管理できないと思って、カードも作る気ないし、通知の手紙もどうしたかわからないし、困っているのだけど、どうしてもナンバーを届けなくてはならないのなら、残念だけどそこの講座はやめたい」と申し出たところ、もちろん先方も困ったようで、結論から言うと、「どうしても必要ということではない」とのことでした。

んなこと言われたって、あの文面では私みたいな恐いもの知らずじゃなかったら、普通粛々とマイナンバーを提出するんじゃないかしらん。
全国でこんなことが起こってるのかどうか知りませんが、一応私が得た情報としては、

「税務署に弊社が出す書類に、マイナンバーを書く欄がある」
「そこが空白だと、税務署から質問が来るかもしれない」
「しかしながら、説明できる何らかの事情があるなら、そこは空欄でもかまわないと聞いている」
「先生(私)がこうやって、電話して下さったので、もうその何らかの事情は満たすので、文書などを出していただくには及ばない」

ということのようでした。

◇絵に描いたようによくわかるのですが、まじめな公務員や事務職員は、提出する書類に空欄があるのはとてもイヤなのです。ましてや「質問されるかもしれない」となると、死んだ方がましと感じるのです、多分。その結果があの強硬な書面になるのだと思います。
でも、その結果かかえこむ個人情報の爆弾の恐さは、十分に理解していないのじゃないかと思うし、万々一それで事件や犯罪が起こったりしても、税務署は「空欄でもいいと申し上げたでしょ」とか言うて、絶対に責任はとらないと思うのよ。

結局こうやって、末端の人たちは不安から強硬になり、その結果、混乱や不測の事態を招く。そうやって上に立つ人たちは、責任を取らないまま、ずるずると、欠陥法制を私たちで実験して行こうとする。本当にバカにしていると思います。
時間もないけど、私は一応、文書を提出しておこうかなと考えています。それができたら、またお見せしますが、とりあえず、このような事実だけをお知らせしておきますので、どうぞ何かの参考になさって下さい。

◇ところで、軽トラですが、ネットでさがしてみたら、安いのは買えないこともないみたいですが、やっぱり安全性の点で不安だったので買うのはよしました。まあ今乗ってる軽自動車も、ぺらぺらな感じだから大して変わらんのかも知れないけど。
ただ、ネットをのぞいただけで、軽トラ世界の奥の深さを知りました。この記事なんか超面白かった。軽トラって、いざというときは戦車代わりにも使えるんだ。ふーん(笑)。

http://ja.uncyclopedia.info/wiki/%E8%BB%BD%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF

Twitter Facebook
カツジ猫