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しっかしもう

世界陸上と大相撲とプロ野球のパ・リーグ首位攻防と、いっぺんに重なるのが、どうにかならんかと無茶なことを考えている。みがきぬかれて鍛え抜かれた肉体がぶつかりあって競い合うのが、見ていて文句なしに楽しく、時間つぶしや気分転換に最高なのだが、せっかくなら、これが全部時期をちがえてつながってくれたら、年末まで退屈しないですむのになあ。と考えている私もひどい(笑)。

世界陸上は日本選手が登場すると解説者やアナウンサーがとたんに、物語を作り上げて語り始めて、うざうざめそめそするのがいやだが、そうでない部分は未知の選手や競技を見るのが、言い方悪いが水族館や動物園に行ってるようで、大変楽しい。男女を問わず、ものすごい面構えの人や、えっと言うほど美しい人や、そのへんのサラリーマンみたいに普通の人や、選手の誰を見ても目の保養になる。

たまたまこちらの暇な時間と重なって、男女のハードル競技をいやっというほど見るはめになったのだが、見れば見るほど飽きなかった。あまりにも過酷ですさまじい競技なのにあらためて圧倒され、こんなの思いついた人か国かは絶対サドだとあきれていたら、もともとは、田舎の村の教会から隣の村の教会までの競争がはじまりで、その途中の溝やら堀やら生け垣やらを飛び越えていたのが、今のような競技になったのだという解説で、深く納得し印象も変わった。無機質で残酷なハードルや水濠の上に、田舎の垣根に咲く花や、驚いて逃げる水鳥たちの羽ばたく小川が浮かび上がる気がして、妙に牧歌的でほほえましくながめられるようになった。こういう解説がもっとほしいよなあ。

パ・リーグの優勝争いはホークスが有利だというが、わかるものか。日ハムの新庄監督の采配には批判も多いようだが、私は見慣れてないせいか、意表をついて面白いし、ホークスのようなチームに勝つには、ああいう方法しかやり方はないだろうという気もするし、最後まで目がはなせない。
 大相撲も、新旧勢力が入り乱れて退屈しない。モンゴルはじめ外国出身の力士たちが、まったくそんなことには関係なく大きな声援を浴びているのも快く、その点は世界陸上の報道よりもよっぽど見ていて気持ちがいい。

おかげでどっかの党の総裁選の様子をあまり見ないですんでいたが、最新の出馬会見の高市氏のネットでの映像には、もうただひたすら気持ちが悪く、声をまだ聞けていない。文字で見ただけでも背中がぞわぞわする。この人が私と意見がちがうのは、ちっともかまわないのだが、言ったことを守らないし、周囲の流れでみえみえの都合次第の行動や発言をするのが、まったく参政党なみかそれ以上に信頼できない。弱者や貧しい人々に対する冷ややかな姿勢にしろ、日本への愛国心にしろ、それ自体不愉快だが、それ以上に、これすらも本心かしら保身のための計算にすぎないのかしらと疑ってしまう。この人の中に、国であれ人であれ、何かをいちずに愛して献身しようとする精神を私はまったく見いだせないのだ。こんな人をトップにすえたら、自民党は没落消滅へまっしぐらだろう。問題はその時、日本と国民をどれだけ道連れにするかということだけだ。

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カツジ猫