しょうもない映画のことなど。
◇参院選の少し前、疲れて現実逃避に走り、しょーもないDVDをいくつか見飛ばした(笑)中に、「三銃士」の現代パロディのアクションものがあった。アラミスとダルタニャンが女性で、ポルトスがみょーにイケメンで、アトスはときどき、ちょんまげみたいな髪型してるアジア系の人という、ものすごい作品(ネットで調べても全然出て来ないんですが。笑)だったが、悪の元締めたちの究極の悪企みが大統領の暗殺なのはまあよくありそうな話として、その舞台になるのが北朝鮮との会談の場所で、北朝鮮に罪をきせようとする、という設定に何だかええっとなった。それこそ悪の代名詞みたいに言われているあの国を、ぬれぎぬをきせられる被害者にするとか、これだけはちゃめちゃなアホな娯楽映画(でもなかったら、ごめん)なのに、ふところ広いというか腰がすわってるというか、日本だったら考えられないんじゃないかという気がする。
ディズニーのアニメ「ヘラクレス」も見た。ゴスペル風のミュージカルで、ノリがよくて楽しめる。この英雄の悲劇的な運命や、ゼウスの愛人の子でヘラに憎まれつづけるという設定を、いったいどう処理してるんだろうと思って見たのだが、拍子抜けするほど、そこはディズニーで、愛人なんかいなくて、ゼウスとヘラの愛情をいっぱいに注がれる実子の赤ちゃんで、父母の親ばかぶりも底抜けで、しっかりアメリカのホームドラマでいっそいさぎよくて笑えた。悪役は地獄の王ハデスで、まことにもう、ひたすらわかりやすかった。
ただし、ヘラクレスが力持ちで活躍して人気が出てアイドル化して行く過程などが、私はうろ覚えだけど、「キャプテン・アメリカ」の雰囲気に酷似していた。正義の味方が陥るワナが、大衆の人気だというあたり、こういう話の王道なのだろうか。
◇一昨日は市民運動の人と市役所に、沖ノ島の世界遺産問題について、主として予算の面から市民との懇談会を開いてくれという要求書を提出。今日は、地元の名士でもある元大学の同僚の先生の男女共同参画の講演を朝から聞きに行って、私のブログのコピーの資料をお渡しした。
アメリカ人の奥さまは数年前に亡くなられたとのことだったが、大変話が上手でわかりやすくて、面白く勉強になった。ただし、どういう職場にもクォーター制を導入して、一定数女性を入れることが必要で効果的というくだりで、東京都知事選で女性候補が当選すればすばらしい前進だということを再三強調されたのには少し驚いた。聞いていた方々にどれほど影響があったかはわからないが、こういう考えも広まっているのだろうな、あちこちで。
英国のサッチャー政治を見るまでもなく、女性だからと言って弱者や少数者に優しい政治をするとは限らない。特に小池氏は在特会やしきしま会や幸福実現党といった、いろいろと問題の多い組織の応援も受けている。たとえ地方だとは言っても、そういうことは皆に知らせて行かなくてはいけないだろうと痛感した。
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◇石田さんへの圧力もひどいけど、これも本当にひどいというか、品格も何もあったものではない。「標的の村」の舞台となった高江村への工事強行といい、沖縄いじめが目に余る。教育大の前学長さんが、裁判で訴えられた後に教員の研究費を二年つづけて半減したのを、いやでも思い出した。こんな露骨な金と力にものを言わせることを恥しいという美学さえ、なくなっているのが恐いというより、ひたすらに見ていてもう、情けない。