すべりこみのイブ。
◇今年は何だか例年にもましてばたばたしていて、クリスマスの飾りつけも何にもしないまま、今日になってしまいました。まあ、老人ホームの母の部屋には一応あれこれ飾って、ついでに来年の干支のヒツジの手拭いもはっつけて来たのですが。いいなあ、ヒツジは。クリスマスに飾っても特に違和感ないもんな。
自分の家も、通りに面した美尾庵の窓には、一応地味めのトナカイやツリーは飾ってるのですが、クリスマス直前にはもっと派手な赤い何かを加えようと思っていて、結局そのまま。まあ明日にでも何かつけるか。
伽羅館の方の窓には、やっと今朝、以前に人からプレゼントしてもらった、金と白のツリーを飾りました。叔母の持っていた、大きな水玉のようなガラスのランプをそばにおいて、ライトアップしたらなかなか豪華です。でも多分、新聞配達の人しか見ないだろうなあ。まあいいや。
私はこうして、誰にも見られないままに、ひっそりきれいなものを作るのが、そこそこ好きです(笑)。で、これこそ本当に誰も見ない、私と猫しか見ない家の中にもツリーや鏡餅を飾りたいのですが、もう明日しかないのよね、クリスマスに関しては。
クリスマスには、どこにも出かけず、家で猫たちとケーキを食べるのが、ここ十数年の私の習慣です。愛猫の故キャラメルがいた時に、彼とケーキやチキンをわけあっていたので、そのメニューも例年変わりません。だからケーキはいつも生クリームのやつで、チョコレートは食べられない(笑)。
昨日、スーパーでチキンの立派なのを半額でたたき売っていたので、ほいほいと買って、それでもう私のクリスマスの準備はおしまいです。明日はケーキを取りに行くだけ。
そして、さっきクリスマスに見るDVDを借りて帰って来る途中、歩道をサンタのかっこうをした子どもや若者らしい人たちが十人近くジョギングしているのを見ました。
何のイベントかパフォーマンスか何でもないのか知りませんが、暗い道をサンタの集団が走っているのは、何だか無気味だった。いったい何だったんだろう。
◇メールでいろんな署名が回ってくるのを、わりとほったらかしてるんですが、この二つは皆さんにもぜひお願いしたいと思って紹介します。
ひとつは、何年に一度かでめったにない保健の教科書の改訂で、「異性どうしの恋愛だけが正常」と教えるような記述ではなくて、同性どうしもあるし、多様な愛や性があるという表現にしようというもの。
そう言えば、この前の朝のテレビで、エルトン・ジョンも同棲していた男性のパートナーと今度正式に結婚式をあげたとニュースが流れていました。英国で、同性の結婚が正式に認められたからだそうで、そうか、あのワイルドとダグラスの恋が犯罪として処罰されたり、フォースターが「モーリス」を生前は発表できなかったりした、あの英国でねえと、あらためて感無量でした。
そこに至るまでのたくさんの戦いがきっとあったのだと思います。この署名のような…って、今ごろこんなことしてるのって、もう周回遅れなんてもんじゃないなあ。
もうひとつは芸術家の「ろくでなし子」さんが、わいせつな表現をしたとして、逮捕され拘留されていることへの抗議です。この件について私はまだ詳しくは知らないし、というか、何だかよくわからないのよね。あれだけこれだけ子どもも見られるコンビニの棚や、スポーツ新聞にでかでか女の裸の写真を載せまくってるこの国で、芸術家が何をしたって、それをわいせつとして処罰するという感覚や論理が私には不可解としか言いようがありません。
いろんな方が指摘されているように、女の裸を商品として売り出すのはいいけど、女自身が自分の性やセックスを売り出すのはいけないという感覚は、このことに関する根の深さ、闇の深さを物語っているのかもしれない。
◇今日は田舎の実家に日帰りしたからか、もう疲れてるのか疲れてないのかさえもよくわからないぐらい、疲れているようだから、仕事は皆、明日に回して、今からお風呂に入ってとっとと寝ます。