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ちょっと一段落。

◇底抜けにいい天気。しかも微妙にヒマ。こんな日に、しゃかりきに片づけをしなくて何とする。と思いながら、朝からだらだらしています。ぐったりかもしれないな。

上の家の居間にクマの置き物をおいたのはいいのですが、彫った人の名前とかももう全然わからないけど、つくづく見るとけっこうかわいいなあ。そして、丸めた背中の曲線とかが、それなりにリアルですので、へやに入ったり横切ったりするたびに、目の端に「はっ、生き物がいる!」と感じて、思わずぎょっと身構えます。もしかしたら、隠れた名作なのかもしれません(笑)。
あんまり感情移入するのはヤバイと思ってはいるのですが、名前をつけてやるべきなのでしょうか。

◇この前、カルチャーセンターでばったり会った大学の一年後輩の女性で、近代文学研究者の人から、柳原白蓮の本をいただきました。面白そうです。しかし、その挨拶状にいわく、勤務していた私立大学が大変な状況で、退職の前日まで学部長と組合の委員長を兼任して大学側と、大学の進む方向や職場環境について、せっぱつまった交渉を重ねていたという、ものすごい話が書かれていて、もしかすると白蓮より彼女自身の伝記の方が面白いんじゃないか。
いずれにしても大学はどこも、とんでもない状態で、到底落ち着いて研究できる環境ではなさそうです。先日町でぱったり会った、これは事務方のベテランで、いっしょによく仕事をしていた人ですが、運営交付金という予算が問答無用で毎年どんどん減らされるから、もう光熱費も何も削減できるところはしつくした、まったく先が見えないと疲れた表情をしていました。

学問研究や芸術や福祉など、国民にとっても国家にとっても欠かせないものを削りつづけて、政府はいったいどういう日本を作ろうとしているのでしょう。政府が文系の学部を大学からなくそうとしているという話もどこかで聞きましたが、文系理系の両輪がそろって回転しない科学ほど危険なものは、この世にまたとありません。
言ってみれば、ややこしいこと、根本的なことを、じっくり考える人間にいてほしくないんだということかな。それってカンボジアのポルポト政権といやになるほど似てる気がします。

◇田舎の家の玄関にかけていた大きな絵を、老人ホームの母のところに持って行きました。これ見て家に帰りたいと言い出したらどうしようと、ちょっとおっかなびっくりでしたが、母はどうやら忘れていて、「これ玄関にかけてたやん」と私が言うと、「そうだったかねえ」と言っていて、ちょっとほっとしました。
絵は、かわいくて元気が出そうな、マッケンジー・ソープという画家の「ハートをのせて」とかいう題で、まあ母の部屋にはちょうどいいんじゃないかと思います。

◇あ、お知らせするイベントのこととかあったんで、あとで多分また来ます。

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カツジ猫