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つまらんことだが安心したわ

昨日の夕方、ノコギリで育ちすぎた雑木を二本切り倒したのだけど、あれをどこに持ってったらいいのかしら。巨大すぎて、ごみにも出せない。

雨の中、庭ではつつましく、小さく咲いている花もあります。一方でサルスベリがついに咲き出して、それも、手の届かないてっぺんに花開いてくれて、わーと頭を抱えています(笑)。これもがっつり中途から切り倒してやろうかしら。

さて、立花なんちゃらやら兵庫県知事やら、もちろんトランプやらの、酔っぱらいか狂人かみたいな発言や行動がニュースになってXやテレビに流れてくるたび、情報としてはありがたいんだけど、この人たちの顔がそのたび大写しになって届いて来て、見なくちゃならないのがいやでいやでたまらなかった。

その一方で心のどこかでは、言うことすることとは関係なく、単にこの人たちの醜悪で下品な顔がいやなだけかもしれなくて、そういうのいわゆるルッキズムで女性差別にもつながる感覚じゃなかろかと、ぼんやり後ろめたかった(笑)。まあ、一般的には多分見てくれのいい部類に入る、元首相とかどこぞの知事でも、同じような嫌悪感や拒否感はあったから、多分大丈夫かとは思っていたけど。

ますます自信がついたのは、ここ数日、核保有しろだの徴兵制はいいだのと、すっとぼけすぎることを口走っている参政党の東京の女性候補の映像が批判記事とともにいっぱいXに流れて来て、若くて見栄えのいい女性なのにもかかわらず、ただひたすら気持ち悪くて見るに堪えないことで、別に私はトランプその他を、見た目で差別していたのではないなと安心したよ。ばかばかしいけど。

でも、これだけ無用心な発言を、ろくな筋道も根拠もなく口にする女性候補が、これだけ人気があるというのは、見た目にひかれる人も多いのだろうとも思った。参政党を批判というか、その実体を伝えたテレビ番組で、女性アナウンサーがねらいうちのように攻撃されているのと、この現象とは、逆のようで共通している気がする。蓮舫さんへの攻撃もそうだったが、自分と反対意見を持つ人の中で、特に女ががまんできないのと、言ってる内容をよく検討もしないで、女だからと持ち上げたり重用したりするのは、反対のようで実は似ている。

ライザ・ミネリが主演した「キャバレー」という古い映画がある。戦争前のヨーロッパの官能的で煽情的な腐敗と魅力を、きらびやかに、そして、まっとう骨太な批判精神もこめて描いた、私の大好きな映画だ。ヒロインと恋人と友人が郊外へ小旅行をし、美しい川辺のカフェに立ち寄って、広場で皆が歌を歌う場面に遭遇する。そのときの風景と歌声の美しさ、リードする美少年の清らかさに、こっちがうっとりしていると、それが思いがけないホラーの世界に一変する。美しさも歌声も、全部そのままで。

この部分の映像をたいがい探したが、もうネットでは見つからなかった。参政党の街頭演説の中身も気にせず、雰囲気に酔い、候補者に魅了されて賛同する人たちがいるとすれば、それはあの川辺のカフェにいた人たちのようなかたがたなのかもしれない。

他の場面の映像をいくつか紹介しておきます。いい映画ですよ。

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カツジ猫