でかいくせにカツジは
あまり存在を感じさせない猫で、言いかえれば影が薄いです。(笑)
妙にふわっとしていて、綿あめのように、消えてなくなりそうなはかなさがあります。
え~、私はこの手の男に弱いんですよ。(笑)
一方のシナモンは、小作りなのに、みっちり、しっかり実体があって、たのもしい。こういう女にも私は弱い。
なので、どっちも好きなのが、ありがたいのですが、肝心の二匹がどうしても仲よくなってくれないのが困ります。
そんな二匹にはさまれて、今夜もそろそろ寝なくては、疲れたのか腰が痛くなってきた。
津波後の復興計画が全国で語られはじめていますが、電力不足の解消のため冷房を30度に設定するとか、そのための商品が売れているとか、その中にはリゾート地の別荘もあるとか聞くと、結局は復興と言っても弱い貧しい人たちが、とことん置いて行かれるのかと、ゆううつになって来ます。
パチンコ店や自動販売機を制限するのもいいですが、薄い背広着てでも会社に行って働きたい働かせたい、この社会の雰囲気を変えなくてはどうしようもないんじゃないでしょうか。
猛暑の中でも働かなくてはならない職種もあるのでしょうが、さしあたり自分のいた職場の実感で言うと、大学をはじめ学校はしっかり夏休みをとったらいいのに。
もともと私のいた大学でも、ほとんどの教室はエアコンがありませんでした。この数年でやっと全部の教室に設置されたくらいです。
しかしそれは、貧しかったとか精神主義とかいうわけでもなく、単純に本来夏は大学は人の気配がないもので、教室は使わなかったからですよ。夏休みは最低でも8月中は教員の研究期間として会議も授業もないことが保障されていました。
そういう話を聞くと「大学の先生は夏休みが長くてい~ですね~」と、世にもすっとぼけたうらやましがり方をするバカ(と書いてしまう)が私の周囲でもあとをたたず、私は「いや、夏休みが一番忙しいんです」と笑って答えながら、てめ~ら、この暑い時期に寝る間も惜しんで必死で山ほど本を読んで全国資料調査に回って(それも皆自分の金で)、カードとってパソコンたたいて、授業ノートや論文作る死ぬような作業を、やりたいってんならやってみろ、いつでも交代してやらあと、毎回心で毒づいていました。
しかし、ここ10年ぐらいは、そんなこと言われたら「はっ、夏休みなんかないんですよ」と心おきなく言い返せるぐらい、自分の研究(ったって、すべて学生のため授業のための仕事ですよ。それで金かせげるわけじゃなし、何かいいことがあるわけでもなし)をする時間なんか、まったくなくなった。
最初は入試関係の会議が、まず「聖域」をおかして8月に行われるようになった。あとはもう細かいことは省くが、社会へのサービスやカリキュラムの都合で、集中講義や公開講座やその他のもろもろが、どんどん入ってきて、更に会議も増えてきて、8月にキャンパスに行っても人がうじゃうじゃしているのが普通の光景になった。
だからエアコンも次々ついたのだが、私は見ていてもったいなくて、こんなことに金を使うより、ちゃんと夏期休暇をしっかりとって、教員も学生も自宅で勉強するようにさせた方が、よっぽど節約になるのにと思っていた。
で、今年の夏は、そのエアコンを使わないようにしようというのか。多分まだきっと、価格分の快適さのもともとってない内に。
もういっそこの際だから、一番の節電は夏休みには大学では仕事はしないことだ。大学はそれができる、数少ない機関だろう。
いや、大学以外でも、休もうと思ったら休める仕事はたくさんあるのではないのか。冷房を30度にして、金出して新しい素材の服まで買って、それでも出勤して働きたい、それが当然のようなこの雰囲気が、私は見ていて恐ろしくなる。まるで、立ちどまったら倒れるから走りつづけているような、立ちどまって考える時間を持つのが恐ろしいからひたすら忙しくしているような、この状態は異常である。
というわけで、「六ヶ所村の記録」の感想、明日まで待って下さい。しかし毎日何でこう、することが次々出てくるんだろうな~。