とことんありあわせのクリスマス
食べ物は何とかかっこうをつけたが、クリスマスの飾り物が、ごっそり、まるごとまた見つからない。やれやれ。しょうがないから、とにかく見つかったものだけを、あっちこっちにはりつけた。行きつけのお店で少し前にやったクリスマスのリース展のポスターが、日付もないし、きれいなので、思いっきり役に立った。
クリスマスでも正月でもハロウィンでも七夕でも、ついあせってしまうのは、別に特にどうという不調も今のところはないのだけど、もう私の年だったら、ひょっとして来年はもうなくて、これが最後になるかもしれないと思ってしまうからだ。今年飾ってやらなかったら、もう私の死後はゴミ箱行きなんだろうとか思ったりすると、ますますやっきになりがちだ。
でも、もうそんなことであせっていられる状態でもないから、のんびりかまえることにした。ちなみに、読むつもりだったシャーロック・ホームズの文庫本も書庫の棚には見つからず。何だかそんな気もしてたのよ。
ネットで読めはするんだけど、何だか本で読みたいから、今日近くの本屋をのぞいて見ようかしらん。でも今日中に年賀状を書き上げたいから、そんな時間もないかもねえ。
まあいいや。代わりに書庫で見つけた辻邦生の『風の琴』を持って来た。名画によせた短編小説のアンソロジーで、たまに読み直すのが癖になってる。この中に仕事に疲れたキリストの話があって、なかなかいいんだよね。これを読んで過ごすとしようか。