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どんぴしゃ

毎日寒いやら暑いやらよくわからない日々が続くので、洋服選びが超難しい。最近不摂生で肥って来たからなおさらだ。
昨日はなかなか着る機会のなかった毛糸の長めのセーターというかチュニックを、たんすの奥から引っ張り出してみた。コートなしでも暖かく、どんぴしゃで、今の季節にぴったりだった。ちょっとうれしい♪

3月17日、歌舞伎を見る前に、午前中の福岡での「憲法が生きる未来を」集会に出ようかと思ったが、体力に自信がなかったのでサボった。そうしたら、劇場に行く途中で集会後のデモと行き合った。顔見知りがいたら百メートルでも参加して一緒に歩こうかと思って待っていたが、いくつかコースがあったらしく、誰にも会わなかったので、見送ってから歌舞伎を見に行った。

もう終わりがけだったからか、参加者は皆すごく疲れているようで、列はぐじゃぐじゃ、プラカードも旗もおろして、引きずるようにしていて、中には両側から抱えられて歩いて来る高齢者もいて、それはそれで凄みがあったが(本人はにこにこしていた)、繁華街からは離れていたとは言え、日曜午後の楽しそうな通行人の中で、異様な感じもした。参加しないでいた私に何のかの言う資格はないが、民主主義の葬列か平和憲法の敗残兵を見ているようで、さっきちらとネットで見た、沖縄のじゅごんが死んだというニュースに、とっさにその光景の残像がだぶった。

とは言っても、現政権も末期症状の死に体であることには変わりはなく、先日の九条の会で誰かが、「次の選挙で、あと四人、自公を減らせば改憲は難しくなる」と言っていたように、野党が共闘すれば十分に勝利は可能だ。
野党共闘は、ちょっと見もたもたしているようだが、それはむしろ健全にいろんな立場の人たちが意見を交わし妥協点や一致点を探しているからで、この訓練はとても大事で足腰を強くする。将来、まともな政権が生まれたときに、この体験がなくてはきっとうまく行かない。

「研究の沼」の「かしおぺあ」、けっこう見に来てくれている人がいるようで、ちょっと解説もしたいのだが、なかなか時間がとれない。
さしあたり紹介しとくと、第二冊の表紙(学生が描いてくれた)と、本の中(26~27ページ)にある髪の毛だけの女性は「毛女郎」という、私が好きな妖怪です。

プロ野球の開幕も近いようだ。危険球の話題が深刻に取り沙汰されているときに、不謹慎かもと思ってためらっていたが、久々に、いにしえの大リーグをネタにした笑話集「野球天国」(ハーマン・メイジン)から、ほんとにもう物騒な一話を紹介。

物騒な叱言

 

ブレーブズを率いて猛将とうたわれたジョージ・ストーリングス監督は、支配下のプレーヤーから常に全力以上を要求した。ある日の午後、彼はまず三線級の捕手に先発を命じた。のっけの最初の回に、そのキャッチャーはバントされた球を拾って二塁に投じ、運悪く走者の頭に命中させた。ボールはセンターに転々とし、その間に走者は走りつづけて三塁をおとしいれた。
ストーリングスはその捕手を呼びつけ、即刻二軍行きを命じた。
「でも、僕はたった一球悪投しただけですよ」と、不運な捕手は口をトガらして言った。
「悪投したから二軍にやるんじゃない」とストーリングスは一喝した。「走者の頭にボールをぶつけて、殺せないような、非力のキャッチャーは、わたしのチームには不用だ」

 

(注 ストーリングスは一九一四年七月十九日現在で首位に十一ゲームの差をつけられていたブレーブズを率いて、九月二日までに第一位に進出、ワールド・シリーズにも勝ってアメリカ野球のペナント・レース史上、一九五一年のジャイアンツの奮闘とならぶ「奇蹟」を成就した。)

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カツジ猫