鯉つかみ
博多座に歌舞伎を見に行って来ました。「鯉つかみ」というやつで、新しい観客にもいろいろ面白がってもらえるようにサービスしていて、最後はほとんどギャグでした。いや面白かったけど。私はたしか、これ見るの二回目なんですよね。最後はでっかい鯉が白目むきながら暴れまわって、前から三列目ぐらいまで、ばしゃばしゃ水を飛ばしていました。もちろん、お客さんには防水用にビニール布が配られていました。
帰りに、家の近くの道でタヌキを見かけました。車の前を横切って駐車場に入って行きました。ふっさふさのしっぽで、健康そうでした。皮膚病にかかってはげて、かわいそうな姿になっているケースも多いようなので、ほっとしました。
家の周囲で鳴いているウグイスは、だいぶ上手になったようです。私はケータイのメールの着信音を、ウグイスの鳴き声にしているので、この時期になると、電話か実物かわからないで困ります。
テレビ「おっさんずラブ」の一巻と二巻がお店に戻っていたので借りてきて見ました。テンポもよくて、よくできています。俳優も皆うまいけど、これはやっぱり吉田鋼太郎の力が大きいですね。バカバカしいぶっとんだ話を大真面目に全力でやってる、一流の演技力が見る者を圧倒します。とは言え、とにかく、何度も一人で笑いこけながら見たのは、脚本もよくできてたんだろうなあ。
ネットで感想をいろいろ見てたら、うろおぼえですが、「…というところは不自然じゃないかと文句を言おうとして気がつくと、もともとすべてが不自然な話だったのを忘れていた」と言うのがあって、ウケました。ちなみに、その前に笑ったネットの書きこみはプロ野球に関する2ちゃんねるかどっかでのやりとりで、阪神がオープン戦でさっぱり勝てないので、「しかし、もうどん底まで落ちたから、これからは上がるだけだからいいんじゃないか」と誰かが言ったのに対して「底なし沼から上がるのは難しいぞ」と返事してる人がいたこと。
あーでも、そのやりとりを聞くとまるで今の政府のようだとも思うし、ついでに言うと今日見た歌舞伎の最初の方で、琵琶湖の中の生き物だか精霊だかがもだえながら死に絶えていくさまが、原発事故のあとの海とか、辺野古のサンゴとかを連想して、妙にどよーんと落ちこんだ。
首相は今日、防衛大の卒業式で、自衛隊員の皆さんが誇りを持って仕事ができる世の中にしたいとか言って、またというかまだというか改憲への執念をちらつかせたらしいが、何をどう考えても、自衛隊員が誇りを持てず、変な仕事にかり出されてるのは、すべてあの首相のせいじゃないか。盗人たけだけしいとは、このことだよ。
写真はまだまだ黒猫シリーズ。やっぱり子猫はかわいいな。