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のんびりと

今日は木曜日。私のよく行く花屋さんや喫茶店がこぞってお休みの日なので、家でのんびりしています。

昨日は久しぶりに福岡に出て、髪のカットをして来ました。帰りに印刷所の人と落ち合って、後期の授業のテキストに使う「情けあるおのこ」の表紙や校正の打ち合わせもしました。

待ち合わせにわかりやすい場所をと繁華街のホテルのロビーで会いました。ロビーの横には喫茶店もレストランもあるから便利と思っていたところが、緊急事態宣言のおかげで全部閉店。わずかに開いてたパンの軽食コーナーも閉店時間が早まっていて、結局薄暗い、ひと気のない、がらんとしたロビーで打ち合わせしました。まあさ、どっしりしたソファもテーブルも独占できて、「ここがこんなに空いてるとは。しかし仕事するにはいいですな」と印刷所の人は喜んでおられたけど。
「まあしかし、ここがこれほどがらんとしているのは見たことがない。せめて開いていてよかった。照明をつけるだけでも大変な費用でしょうが、そこは一流ホテルの気概でしょうか」と二人で話しました。

それなりに珍しい風景は満喫しましたが、久しぶりに来た町でこういう風景を見ると、「渚にて」のホームズ夫妻がひさびさに二人で町を訪れて、妻のメアリーが静かに進行しつつある荒廃にショックを受ける場面なども思い出して、町が、何かが、死にかけているのを実感しました。あらためて、こんな状態でオリンピックをするのは、もうホラーとしか思えません。

実家にあった古い荷物を整理して、親戚に送ろうと思っている中、家族のものすごく古いアルバムが出て来ました。即、送る荷物に入れようとしていたのですが、今も残る田舎の家の塀の前で、首をすくめて笑っている女学生の母の写真が、そのころにしては珍しいカラー写真で、つい一枚だけ外して、パソコンに保存してしまいました。
アルバムに戻しておこうと思っていたのですが、ついとっておいて、壁に飾ろうか、いや、アルバムに戻した方が長く保存される可能性が高いのかななどと、しょうもないことに迷って、また時間を費やしています(笑)。

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カツジ猫