はるの、ぼく(カツジ猫)
みなさん、こんにちわ
はるです。
でも、かいぬしが、いそがしいらしくて、
くさとりをしないので、にわは、くさだらけです。
ぼくは、このまえ、かいぬしに、そとにだしてもらったので、
いえのまわりを、てんけんしました。
えあこんの、かぜをだす、はこのところに、
よそのねこの、においが、いろいろついていたので、
「ここは、ぼくのうちだぞ」と、おもって、
ながいことかかって、てんけんしました。
かいぬしは、「なにか、じょうほうが、つかめたかい」と、
ぼくをみて、わらっていました。
このまえ、かいぬしが、おとまりをしたので、
ぼくはまた、ひとりで、おるすばんしました。
といれもきれいにして、いたずらもしないで、
はいたりもしなかったので、かいぬしから、
「おまえも、りっぱになったねえ。はなまるを、あげようね」と、
ほめてもらいました。
うえのいえの、はいいろねこの、ぐれいすさんは、
また、はいていたそうで、かいぬしは、
「それも、『かべちょろ』のちいさいのを、はいてたからねえ。
としよりのくせに、あんなもの、
しょうかできるはずがないじゃないのよ。
まったく、おのれをしらないんだから」と、おこっていました。
ぼくのいる、したのいえのなかにも、
ちいさい、くもが、ぴょんぴょん、とんでいたりして、
はるがくると、どこも、いっきに、にぎやかになります。
もう、よるも、さむくはないけど、
ぼくは、かいぬしがねていると、
そばにいって、くっついて、ねます。
かいぬしは、よろこんで、
すぐ、てれびをけして、ぼくをだいて、ねます。
「ふかふかで、きもちがいいねえ。
さいこうじゃん」といって、よろこびながら、
「そろそろ、ふとんも、うすいのにかえようか」
と、ぼくのかおをみて、いっています。