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◇自分の専門分野の研究なら、徹底的に資料を調べて脳みそがねじきれるぐらい考察分析してからでないと何も書かない。誰だってそうだろう。だが、日常の生活や政治社会に関することは、そうも言ってられないから、最低、自分がこれだけはと感じたものをよりどころに、あくまで素人の感想として発言するしかない。
で、鳥越さんのスキャンダルとやらを週刊文春が書きたてた件で、いろんな意見や情報がネットでは流れている。その中で私が、えっと思ったのは、この記事を書いたとか書かせたとからしい編集長が首相の新書『美しい国へ』の編集担当者だったということだ。
BKK□パグさん♪ @fvjmac 6月21日 ①「新谷編集長は安倍首相の著書である『美しい国へ』の担当編集者…萩生田光一官房副長官とも高校、大学の同級生で、非常に親しい。 頻繁に官邸のリークに乗っかって記事をつくっている。翁長叩きや反基地運動批判も、新谷さんが官邸からふられて、やり始めたネタだった」(「週刊文春」関係者)
◇それで何だかもうこの件のすべてがわかってしまったような気がするのは、もちろん軽率なんだろうさ。でも、私としては、選挙の直前に、一応敵を理解しなければと思って読んだあの本の、すさまじいまでの空虚さもさることながら、どうにもわからなかったのが、いったいどうしてこんな本を出版して店頭に並べる気になったのだろうということだった。私も本を出版した経験はあるし、編集担当者の人と一字一句検討を重ねた記憶から言っても、まあ仮に一万歩ゆずって、首相の人となりや政治信条や哲学や人生論を紹介したいと思って作ったにしても、それには成功してないとかいう水準をはるかに突破しつくしていて、こんな内容で出したなんて、そもそも首相に気の毒で失礼じゃないかとさえ感じたぐらいだったのだ。
当時の私の感想はこれ。一部を抜粋しておきます。
「まず、なぜこんな本が出せたのかがわからない。新書というものは性格が幅広いが、実用的でも学術的でもやはり一定の水準はある。現職の総理が回顧録でもないだろう。政策や抱負を開陳するのなら、他の政党や政治家でもこのくらいの内容はいくらでも書き、発表もしている。それ以上の大きな魅力や人気や読者の要望があったとも思えない。それなのに、なぜ出せたのか。よほどの力が働いたとしか思えない。読む前から何となくふしぎではあったが、読んでますます、出版できた不可解さと、その分、動いた力の巨大さを実感した。」
そういう人が関わっていたかもしれないというだけで、もうこのスキャンダル記事は、私の中ではまさに終了!という気分だ。まあそうも言ってられないのかもしれないが、おかげで、何であんな本が世に出たかという謎が少しは解明されたと思うと、救いはないけど納得はする。ほんとにもう、救いがないけど。
一応、こちらのまとめも紹介しておきます。まだ読めていないのですが、かなりしょうもない記事だったようですね。
http://matome.naver.jp/odai/2146907435871382101?page=2