ひたすらだらだら
いろいろあって何一つやる気がせんので、だらだらとクリーニングを取り、空き缶をごみ集積場に持って行き、帰りにいつもの花屋さんに寄った。昨日のことです。
したらば、先日私がさしあげたホークス選手のかたちをしたケーブルバイトが、常連のお客さんたちに大いに受けていて、「ここで売ってるんですか」とか聞かれたらしい。お店の人は、いろんなポーズをさせて、新しい写真を何枚かとって遊んでいた。いいな。私もまた買おうかな。
他のチームのもあるのかと、お店の人と検索したら、広島と巨人のが見つかった。広島のは選手の顔が、もっとマンガチックで特徴がよくわかる。ホークスの選手はイケメンが多いから特徴がつかみにくいのかとか、内川選手のがないけど顎に特徴があるから作りやすいのにとか、周東選手のは早く買っておかないとなくなるかもしれない(いろんな意味で)とか、全方面各選手に失礼な話で盛り上がった。
そう言えば私は先日またホークスのファンサイトで、練習風景の映像をぼけっと見ていたら、本多コーチが(「セカンド争いなんて存在しないですよ」と、争っている二人にはひどいことを、しれっと涼しい顔で言っていたのに吹いたけど)「同じことをしていたら、練習も退屈するので」と言って、いろんな色のボールを見せて動きを変えさせたりして反射神経の訓練をするなど、何とまあ親切なとのけぞるようなことをしていた。
それで気がついたのだが、私が何となくこのチームの様子を気にしてしまうのは、他のチームでは今でもそこそこありそうな、厳しい上下関係とか暴力的な指導などが見る限りではまったくなくて、感じが良いとか好きとかいう以前に、これがどこまで通用して成績を残せるものなのか、気になってしまうからというのが確実にある。
この方針や雰囲気を根底で支えるのは王会長と孫オーナーの姿勢かもしれないが、もちろん詳しいことは私にわかるはずもない。
そんな時に、博多駅の丸善の古本コーナー(最近はそういうものもある)で、以前巨人にいたクロマティ選手が、作家と共同執筆した「さらばサムライ野球」という本があったので、買って読んだらやたら面白かった。王監督をはじめ、さまざまな選手たちに対する人間観察も一方的でなく、総合的で公平だ。そして、決して上滑りではなく、ごく自然に野球や選手への意見の延長線上に、日米関係とかその他の社会問題、政治問題がさらさら書かれて、彼の見解や視点がちゃんとあるのにも、ため息が出る。下手すりゃ、今の国会議員の誰彼よりも、きちんと自分の見解を持ってるよ。
王や中畑や原や桑田や江川の描写や観察も実に深くて具体的で細かくて面白いが、それでいて、テレビや球場で見る彼らのイメージと、結局のところおおかた一致するのも、人間って結局そういうものなんだなと感じ入る。
「店長がバカすぎて」も、ほとんどタイトルにひかれて買って、一気に読んだ。エンターテインメントとしていろいろ行き届いた読み物で楽しめた。ちょっとサービスがよすぎるのが残念だが、まあ二兎を追うわけにはいかないしな。