ぼくと、うめのき(カツジ猫)
みなさん、おはようございます
かいぬしも、かいていますが、にわに、うめがさきました。
まだ、たった、ひとつですが、かいぬしはよろこんでいて、
「でも、ちかくのおてらや、じんじゃでは、もう、まんかいらしいよ。
はつもうでに、いってないから、ついでに、みてこようかね」と、
けいかくをたてています。
それもいいなあ。
ぼくは、きょねんのなつしんで、おはかもつくってもらったけど、
かいぬしのめにみえないだけで、いまもいっしょにくらしていて、
ときどき、かいものや、えいがにも、ついていきます。
ぼくのまえに、しんだ、ほかのせんぱいねこたちとも、
まあまあ、なかよく、つきあっています。
かいぬしは、このまえ、たてつづけに、なんにちも、
まちにでかけて、もうつかわなくなった、でぱーとや、ぎんこうの、
いろんなかーどを、しょぶんしました。
かみも、さんかげつぶりぐらいにきって、
「あー、すっきりした。あとは、ほそぼそとくらして、
のんびりと、しぬだけだ」といっています。
ほんとかな。
さいごに、かみをきりに、まちにでかけたときは、
ぼくは、もう、つかれたから、ついていきませんでした。
せんぱいねこの、きゃらめるさんも、ちかくのもりや、
はたけを、たんけんしにいって、るすでした。
そうしたら、きむずかしい、はいいろねこの、ぐれいすさんが、
「あんた、いかないの。じゃ、あたしひとりでいく」といって、
いっぴきで、かいぬしと、くるまにのっていきました。
だいじょうぶかなとおもっていたけど、かいぬしも、
ぐれいすさんも、げんきでかえってきて、
ぐれいすさんは、「ああ、おもしろかった。
やっぱり、まちは、はなやかで、いいわ」と、
よろこんでいました。
きゃらめるさんと、しょだいねこの、おゆきさんは、ぼくに、
「しんぱいしなくていいよ。ぐれいすは、いきてるときに、
かいぬしと、あまりつきあってなかったから、
まちあるきが、たのしいんだろ」とか、
「かいぬしが、ぐれいすのいる、おもやの、へやを、
いつまでも、かたづけないのがわるい。
あそこを、きれいにしてやったら、ぐれいすも、
まんぞくして、いえに、いつくんだろうが」とかいっています。
とりあえず、はつもうでには、ぼくもいってみたいけど、
ぐれいすさんも、ついてくるかな。
それとも、まちにしか、きょうみがないのかな。
はつもうでにいくのなら、
かいぬしも、かみをきったことだし、
ぼくもちょっとは、おけしょうもしなくちゃ。

そういえば、このうめのはながさいた、うめのきは、
さいしょに、ぼくが、かいぬしの、いなかのいえに、まよいこんで、
おかあさんのくれた、ぱんで、いのちをつないで、
にわをあるいていたら、いえのかたづけにかえってきた、かいぬしと、
はじめて、あったのが、うめのはながさいている、きのしたで、
こねこのぼくが、にゃあとないたら、かいぬしが、だいて、
いえのなかに、つれていってくれたきねんに、
かいぬしが、このいえのにわにも、「おまえのきだよ」といって、
ちいさいのを、うえてくれたのです。
もうじゅうねんいじょうまえです。
いまは、きは、すっかりおおきくなっています。
このまえ、ぎょうしゃのひとが、かなり、かりこんだけど、
げんきに、また、いっぱい、つぼみをつけています。
ぼくがいきているとき、まいとし、はるになると、
かいぬしは、ぼくといっしょに、はなをみあげて、
「おまえと、さいしょにあったのも、
うめのきのしただったねえ。
とても、とても、さむい、ゆきのひだった。
おまえは、てのひらにのるぐらいのこねこだった。
いなかのいえには、『もも』という、おばあさんねこがいて、
これいじょうは、ぜったい、かうなと、
わたしがきびしくいってたから、ははは、おまえを、
いえにいれられずにいたのさ。
それなのに、わたしは、ひとめみるなり、
おまえをだいて、いえにつれていってしまった。
おまえは、いごこちよさそうに、ははのひざにのって、
ちかづいてきた、ももに、しゃああと、おこっていたっけね。
いっしょには、かえないとおもって、
しりあいに、もらってもらったけど、
おりあいがわるくて、すてられてしまって、
また、わたしのところにもどってきて、
それから、このいえで、くらすことになったんだよねえ」と、
いろんなことを、おもいだして、はなしてくれました。
そんなことあったっけと、ぼくはほとんどわすれてたけどさ。
ことしは、はじめて、かいぬしは、ひとりで、
うめのはなをみるんだな。
あんまり、おちこんだりするんじゃないぞ。
かいぬしのめに、みえないだけで、
ぼくは、あしもとに、ちゃんといるんだからな。
