ぼくの、さいけんさのけっか(カツジ猫)
みなさん、おはようございます。
おととい、かいぬしは、あさ、「よしっ」といって、
ねていたぼくを、かごにいれて、
おいしゃさんに、つれていきました。
ぼくは、まえに、えいずけんさで、ようせいになっていましたが、
おいしゃさんが、「さいけんさしたら、いんせいになってるかもしれない」といって、
ぼくの、きげんのいいときに、けつえきけんさにいくことになっていました。
「そうはいっても、おまえのきげんのいいときって、いつだろう」と、
かいぬしはいってたけど、そのひは、ぼくがわりと、のんびりしていたので、
けっしんしたらしいです。
でも、くびに、「からー」をつけられて、
おいしゃさんと、かんごしのおねえさんたちと、
さんにんに、おさえられて、まえあしに、はりをさされたので、
ぼくは、おこって、こえのかぎりをあげて、こうぎしました。
「だいじょうぶよー、かつじ」といいながら、
かいぬしは、なんだか、わらうのをこらえていて、
あとで、「あんまりすごいかおだったから、
じつは、しゃしんをとりたかった」と、はくじょうしました。
けんさのけっかは、ゆうがたわかるというので、
かいぬしは、いちにち、そわそわしていました。
ごじに、なったので、でんわしたら、
せんせいが、「えいずも、はっけつびょうも、いんせいでした。
まえに、えいずのわくちんをうったから、そのせいで、いちじてきに、
ようせいになったのでしょう。
そとにだしていないのなら、もうだいじょうぶですよ」と
ほしょうしてくれたそうです。
かいぬしは、たいそうよろこんで、
「なんていいひだろう」といって、
さっそく、ぼくの、このまえのしゃしんで、はがきをつくって、
おみせのひとに、いろいろくろうさせて、
「しゅく けんこう」という、ちいさいじを、いれました。
そして、ばらのはなと、おさしみをかってきて、
「おいわいだよ」といって、おさらにいれてくれました。
はがきにすると、すこし、しゃしんがぼやけますが、
「『もね』か、『るのあーる』の、えみたいで、かえっていいかも」と、
かいぬしは、もう、なにがあっても、ごきげんのようです。
おはなをかった、おみせのひとは、ぼくのしゃしんをみて、
「あかいいろが、にあうねこですねえ」といったそうです。
そして、「きっと、ながいきしますよ」といったそうですが、
かいぬしは、「そうでしょうか。どことなく、へまなねこだから、
せっかく、こうやって、ぶじがほしょうされても、
こうつうじことかで、ひょいと、しにそうなきがする」と、
また、いつものくせで、えんぎでもないことをいったみたいです。
よるも、ぼくがべっどでねていると、かいぬしは、
おもいだしたように、「かつじー」と、ぼくをなでて、
「しあわせだよー」といっています。
「よのなかのひとも、すこしでも、しあわせだといいねえ」
と、ぼくをなでながら、いっています。
かいぬしは、いなかから、きもちのよさそうな、
あずきいろの、もうふをとってきました。
「おまえが、よろこぶだろうとおもってね。
いちど、ひにほしてから、べっどにしいてあげよう」というので、
ぼくは、たのしみにしています。