ぼくの、つかいみち（カツジ猫）

みなさん、おはようございます

かいぬしは、さいきん、ぼくをだくときに、
「いま、おまえだけを、だいてるんじゃないよ。
このごろ、いろんな、ねこぎゃくたいの、じけんがあってね。
ひどいめにあって、しんだ、ねこたちも、
いっしょにこうして、だきしめるの」といいます。

ぼくを、なんにつかってるんだよとおもうけど、
なんか、それで、きがすんでるのなら、まあいいか。

にわでは、さるすべりのはなが、ちりました。
おとなりの、ごしゅじんは、きょう、にわのやさいや、はなを、
みな、きれいにかりこんで、
すごく、すっきりさせました。
「あー、うちも、きのえだをきったりしなくちゃいけないんだけどね」
と、かいぬしは、それをみて、うらやましそうでした。

このごろ、ぼくが、げんかんから、そとに、にげだすと、
かいぬしは、しばらく、ついてきて、あるかせてくれます。
ぼくが、よそのいえのほうにいこうとすると、
だいて、いえのなかに、つれもどします。

このまえ、そうやって、ぼくをだいて、もどるとき、
めのまえを、おおきなくろと、きいろの、ちょうちょが、とんでいって、
かいぬしは、「きれいだねえ」といって、
ぼくといっしょに、しばらくみていました。

そうしたら、そのひのゆうがた、
うえのいえの、げんかんのよこのきで、
ちょうちょが、くものすにかかって、
もうしんでいるのが、みえて、
かいぬしは、「くもも、いきていかないといけないだろうけど」
といいながら、ひどく、がっかりしたみたいです。

きのう、かいぬしが、あったひとのいえのねこは、
「うさぎ」もとってくるそうで、かいぬしは、
「うちのは、とてもだめです。かまきりにさえ、びびる」
と、いったらしいです。
たしかに、いっかい、にわで、あったとき、
かまをふりあげられたから、いやなよかんがして、
あとずさりして、そのままみないふりをしたけどさ。
ぼくは、かしこいから、きけんをさけるんだい。

そのかまきりが、もちろん、べつのやつだろうけど、
うえのいえの、げんかんにいて、
ゆうびんうけに、つかまったりして、
なかにはいりたそうにしていたそうです。
「おまえ、たいめんしてみるかい」と、
かいぬしにいわれたけど、
ぼくは、きかないふりをしました。