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ぼくは、おさしみと、おはなを、げっと(カツジ猫)

みなさん、こんにちわ

かいぬしは、もう、なんじゅうねんもまえにしんだ、
しょだいねこの「おゆきさん」のめいにちを、
まいとし、わすれたことがなかったのに、
ことしはじめて、いっしゅうかんほど、きづかなかったみたいで、
「わー、なんという、ふかく」と、さわいでいました。

おゆきおばさんは、うえのおもやでくらしているので、
いってみたら、「そういえば、そんなじきだったね。
かいぬしは、きゃらめるが、うでのなかで、しんだじかんも、
おぼえていて、そのじこくになると、『げんきかい、きゃら』とか、
まいとし、いっていたもんさ。
 あれだけ、いちいち、おぼえていたんじゃ、
そりゃ、いつかはわすれるだろ。
おまえのめいにちと、おなじつきになったから、
いっしょにしてくれても、こっちはかまわないけどね」と、
きにしたようすもなく、かおをあらっていました。

「しんでからも、こうながいと、だんだん、めいにちも、
どうでもよくなるもんだよ。
 かいぬしが、『たんじょうびなんて、どうでもよくなった』と、
いってるのとおなじことさ。
 あんたはまだ、しんで、まがないから、それなりに、
たのしみなんだろ。それはそれで、いいことだよ」といって、
 「わたしのいきていたときにはなかった、おいしいえさが、
いまはたくさんあるようだね。
 かいぬしが、おくれてごめんといって、いっぱいかってきたから、
すこし、たべて、おいき」といったので、
ぼくも、ちゅーるや、どらいふーどの、しんさくを、
ごちそうになりました。

そういえば、きゃらめるさんも、「かいぬしは、おれのめいにちに、
えさをかおうとしては、『きゃらのたべていたかんづめが、もううっていない』
といって、なげいているけど、おれとしちゃ、あたらしいせいひんも、
あじみしてみたいんだよな。
 くにしないで、しんせいひんも、かってきてくれればいいのに」と、
ぼやいていたこと、あったっけな。
 はいいろねこの、ぐれいすさんは、かいぬしが、じぶんのすきなえさを、
おぼえているといって、じまんしていたっけ。

ぼくが、そうして、おゆきおばさんと、はなしているあいだに、
ぼくがいきているときに、かわいがってくれたわかいひとが、
ぼくのおはかに、おまいりにきてくれたようで、
おはなを、おいていってくれました。
 ちいさいかびんにいれていってくれたので、かいぬしは、
「これからは、これにも、はなをかざろうか」といっていました。
 ぼくのおはかのまわりに、はなをあたらしくうえようとおもっていたのに、
「まにあわなかったなあ。わかいひとに、みてもらうのに。
まあ、くさとりだけは、すこししていたからいいか」と、
わらっていました。

そしてきのうは、「ひさしぶりに、おまえのすきな、ふくのおさしみが、
いつもはおいてない、すーぱーにあったよ。
それも、やすかったから、つい、ふたぱっく、かっちゃった。
おまたせしたね。このまえのつきめいにちのぶんだとおもってね」といって、
おはかのまえの、ろうかに、そなえてくれました。
やっぱり、ふくは、さいこうです。
みんなにも、わけてあげました。

このかーねーしょんも、いただいたものだけど、すごくながいあいだ、
きれいにさいています。
 いきてるときに、ぼくが、
かーねーしょんのはっぱにすりつくのがすきだったので、
いまも、ときどき、もらいます。

でも、きゃらめるさんは、あんなにつよくて、おおきいのに、
なまざかなは、にがてだそうで、「おまえ、よわむしのくせに、
いちょうは、つよいんだな」とかんしんして、
ぼくのたべるのを、みています。
きゃらめるさんの、すきな「かわはぎ」は、いつも、にてもらっていたそうです。

おもやや、したのいえを、いったりきたりして、
ごちそうをたのしみながら、ぼくたちは、「たんじょうび」について、
おしゃべりをしました。
 いま、かいぬしがおそなえをしてくれるのは、ぼくと、きゃらめるさんと、
おゆきおばさんと、いぬのばろんさんで、
「あとはもう、ちかばのだれかと、まとめることにさせてよね」と、
いっています。

みんな、ごちそうをたべられれば、だれのめいにちでもいいので、
それはべつに、きにしてないけど、だれかが、「たんじょうびは、ないんだね」
と、いいだして、そういえば、だれもたんじょうびは、
いわってもらってないのに、きづきました。
 「だって、ふしぎじゃないよ。かいぬしは、ぼくたちのうまれたひを、
しらないんだもん」と、くろねこの、あにゃんさんがいって、
それはそうだなと、みんなで、なっとくしました。

おゆきさんは、まよいねこだし、あにゃんさんは、にわにいたのらねこだし、
ぼくだって、どこからきたのか、もうおぼえてないし。
 「こんど、みんなのたんじょうびというのをきめて、
かいぬしが、まとめて、おいわいしてくれないかしら」と、
ぐれいすさんがいいだして、みんなで、もりあがりました。
 「だってやるなら、いまのうちでしょ。かいぬしがしんだら、
ほかにおぼえてくれているいきものがいないものは、みんなきえるんだし、
ここにいるものの、だいぶぶんが、いなくなるのよ。
 かいぬしが、いきてるあいだに、やらなくちゃ」と、
ぐれいすさんは、はりきっていて、
 ぼくも、それはおもしろそうだと、ちょっとおもいました。
 かいぬしに、つたえてみようかな。

でも、そうしたら、かいぬしのいなかのいえの、
「まだむ」さんたちにも、こえをかけないでいいのかな。
 またゆっくり、かんがえてみることにしよう。

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