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ぼくは、じゅんきょうしゃじゃない(カツジ猫)

みなさん、おはようございます

ぼくの、からだの、けの、ぬけるのが、
いまが、たけなわのようで、
かいぬしは、まいあさ、おきると、べっどのうえで、
ぶらしをもって、ぼくの、せなかや、おなかを、すきます。

よごれたけは、もう、とってしまっているから、
したのほうの、まっしろなけが、いっぱいとれます。
かいぬしは「やりがい、あるわあ」と、よろこんで、
ぼくを、すきまくっているけど、ぼくとしては、
いたきもちいいけど、すぐいやになって、
あばれて、かみつきます。

「そんなことするから、ほら、
とれかけた、けが、たおるけっとについて、
せんたくしなきゃならなくなるでしょ」と、
かいぬしは、もんくをいいます。
そっちが、すきで、してんじゃん。

ぼくが、あばれる、きっかけになるのは、
かいぬしが、ぼくのからだの、かたっぽに、ぶらしをかけて、
はんたいがわに、かけようとして、
ぼくを、ひっくりかえす、ときです。

「ほら、こっちは、もうだいたいすんだから、
こんどは、はんたいがわを、させてよね」といいながら、
かいぬしは、ぼくの、むきをかえようとするけど、
たおるけっとに、つめがひっかかったりして、
ぼくが、おこりだす、げんいんになります。

かいぬしは、「むかし、えらい、じゅんきょうしゃの、
せんと・らうれんてぃうす、とかいうひとがいてさ、
きりすときょうを、すてなかったから、
かなあみのうえで、ひで、あぶられて、ころされたんだけど、
えらいひとで、そのとちゅうで、
『しょくん、ひっくりかえしてくれたまえ、
もうこっちがわは、じゅうぶんやけたから』って、
じょーくをいったらしいよ。
すこしは、みならったら、どうだい」といいました。
ぼくは、じゅんきょうしゃじゃないもん。
しらねーよ、そんなの、ってかんじ。

このまえ、かいぬしの、おともだちが、きました。
ぼくに、ぶりの、あたらしいきりみを、おみやげに、もってきました。
ぼくは、あかみのさかなは、たべないけど、
めちゃくちゃ、おいしかったので、
よろこんで、たべました。
「れいとうしておこうかな。でも、おいしいから、
いっきに、ぜんぶ、たべたくもあるし」と、かいぬしは、なやんでいます。

おともだちは、ぼくをみて、
「あー、おおきくなったね。
このぐらいが、ちょうどいいよ」と、ほめてくれて、
べっどのうえを、ぼくがあるくのをみて、
「あしの、かたちが、かわいいなあ」とほめました。

おともだちは、まえに、ちんちらをかっていて、
「なつは、さまーかっとにしてやるといいけど、
ひんじゃくにみえて、かわいそうなんだよね」といって、
ぼくのことを「なんの、しゅるいが、まじってるんかな」と、いいました。

かいぬしは、「ちょうもうしゅも、はいってるだろうけど、
もようは、あめしょーだもんね。
あめしょーは、かくじつに、まじってるよね」といって、
ぼくをみて、「あらー、ぶらしをかけすぎて、
もようがきえてるわ」と、おどろいていました。
ほらね、だから、いったんじゃん。

いま、ぼくの、からだは、ふゆのときのような、うずまきもようじゃなくて、
「みぞれもようのそらみたい」と、かいぬしがいうように、
ただの、いろんないろが、いりまじっています。
これも、かっこいいから、べつにいいけどさ。
「わたしの、かみのいろと、おそろいで、いいじゃないの」と、
かいぬしは、どこまでも、まえむきです。

このしゃしんは、だいぶ、むかしのです。
「まだ、かおが、わかいねえ」と、かいぬしは、いっています。

 

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カツジ猫