ぼくは、そうかんたんじゃない(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
かいぬしは、このごろ、まいあさ、つくえのうえにねているぼくに、しのびよって、
かたのへんから、ぶらしをかけます。
ぼくも、だいぶ、なれたので、きもちよく、ねています。
でも、しっぽのちかくになると、おこって、かみつきます。
かいぬしは、「はいはい」といって、すぐやめて、
おさらに、「おやつ」をのせてくれます。
ぼくが、いいきげんで、たべていると、
かいぬしは、よこからみながら、
「ねえ、こんなこと、まいにちやっていたら、
そのうちに、おまえも、ぶらしをかけられたら、
なにか、そのあとで、いいことがあると、
からだで、おぼえてくれないかしら」
と、いっています。
ぼくは、そんなに、たんじゅんじゃないもんね。
おさしみでも、くれるなら、またべつだけど。
かいぬしが、さいしょにかった、しょだいねこの「おゆきさん」の、
めいにちが、ちかづいているらしくて、
かいぬしは、それまでには、うえのいえと、にわを、
きれいにしたいみたいです。
でも、じっさいには、うえの、ねこたちの、へやを、
まいにち、きれいにするだけで、もうばてて、
「からだが、いちばん」といって、ねてしまいます。
「なにしろ、この、あつさじゃね。
いっそ、よあけに、おきて、くらいうちから、
にわの、くさとりをしたら、どうだろう」と、
ぶっそうなことを、いっています。
ほんきで、やるつもりなのかな。
どろぼうと、まちがわれなきゃ、いいけどな。