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宇都宮さんのこと。

◇東京都民でもないのに、ずっといろいろ都知事選について書いて来たけど、今回の選挙は私にはかなりきつかった。それは宇都宮健児さんが何を考えておられるのかが、ずっとわからなかったからだ。
参院選で小林節さんが新党を立ち上げたときも、うーんととまどったけど、そのお気持ちはわりとわかった。石田純一さんのあの時点での発言も、もうめちゃくちゃよくわかったし、心から支持できた。
宇都宮さんが立候補を取り下げたときも、やっぱりと思ったし、安心もした。でもそれからの心の動きは読めなくなった。何があったのか、どうなったのか、今でも私にはわからない。

宇都宮さんの事務所から送られてくるニュースには、立候補をとりやめたことにともなって、すでに印刷していたポスターなどの費用の損害が大きく、ぜひカンパをとの呼びかけが毎回載った。それに応じたいと思いながら、でも鳥越さんと野党共闘を、どのように支持し応援するのかということがわからなくて、ついそのままにしてしまった。

ただそのように、さまざまに大変な事情や心情があったことは予想できる。そんなこんなで、わからないことが多すぎるままに、いろんな可能性をいろいろと考えて、ブログに書いたり人にしゃべったりする以外に、一人でずっと、ぼうっとしていて、ものすごく長い、我ながら不毛な時間を費やしたような気がする。

宇都宮さんや誰がどうこうと言うよりも、そのこと自体に私は相当腹を立てていた。第一、宇都宮さんご本人の今後にとって、この状況は望ましいのか、そのへんの計算はあるのかないのかと、ずっとイライラしていた。

◇でも選挙が終わったら、何だかつきものが落ちたように、その不快感もいらだちも疲れも消えた。野党共闘に携わった多くの人たちは、前向きだし冷静だし、混乱してもいない。鳥越さんへのあたたかいねぎらいとメッセージがツイッターにはあふれ、それと同時に厳しく冷静な自分たちの活動への分析や反省もあって、頼りになると強く感じた。たとえば、以下もその一つだ。

https://twitter.com/TOKYO_DEMOCRACY

その中で、宇都宮さんのことは、これ以上はわからないし、もうそっとしておこうと思った。むしろ、この中で宇都宮さんへの批判や攻撃が増えるのを私は少し恐れた。何か今後もいっしょにやれることがあるなら自然にそうなるだろうし、それがだめなら自然にそうなって行くだろうと思った。

今日、宇都宮さんのところからのニュースがメールで来たので、私は(ふだん返事はしないのだが)次のような返信をした。

「皆さま

本当にいろいろとお疲れさまでした。
外からは察することもできないご心労があったことと思います。

それには比べ物になりませんが、今回の選挙では私も苦しい思いをしました。
宇都宮さんや皆さまの気持ちをあれこれと忖度して長い時間を過ごしました。
今でも十分にわかったとは、とても言えませんし、
わからないままに、自分のブログで、まちがった発言をするのではないかと心配です。

つながらなくて読めないものもありますが、
お送りいただいた資料は皆、拝見しました。
それでもまだ、何かが腑に落ちたとは言えない状態です。
うのみにしているわけではありませんが、
宇都宮さんを批判した文章をいろいろ読んでいると、
あるいは、野党共闘に対する評価や期待が私ほどではなかったのかと感じました。
私は、この方向にしか進む道はないと思っていました。今もそうです。
そこぐらいしか、ちがいが見いだせない気がします。

これからどうなるかは、すべて予断を許しませんが、
今まで活動されていたことへの敬意と感謝は変わりません。
どのような今後を選ばれるかはきっと考えられつつあると思いますが、
現政権の進めようとしている方向を食いとめるために、
ともに歩めることを心から祈っています。(板坂耀子)」

◇ここで私が書いている「批判した文章」の一つは、以下の記事だ。あちこちに引用されている。この人の心の流れはわりと私のそれに近い。


http://tumblr.ken-nye.com/post/148241447088/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E5%AE%87%E9%83%BD%E5%AE%AE%E5%81%A5%E5%85%90%E3%81%A8%E5%B7%A6%E7%BF%BC%E3%81%AE%E7%B5%82%E7%84%89

ただ私は、この人みたいにまめじゃないから、ちゃんとニュースを読んでいたわけではなく、なので宇都宮さんが去年からのシールズをはじめとした市民運動や野党共闘に共感していないようだというのは、これを読むまで気づかなかった。もしもそうなら、それは私とかなり決定的なちがいだと思う。だからだめだと言うのではないが。

別のツイッターで、宇都宮さんがシールズの一人に、「なぜ国会に突っ込まなかったんだ」と言った話も読んだ。私はあそこで、国会に突入しなかったことが、シールズはじめ若者や市民のものすごい強さだと思っているので、そこも聞いてみたい気がする。

少し前に「何もかもがつながっている気がしてならない」という書きこみをして、「自分さえよければ集団」「図々しい弱者」の可能性について述べた。あの中で、安倍首相は位置づけたが(笑)、シールズの若者たちをどう位置づけるかをまだ書いていなかった。宇都宮さんの持たれているかもしれない考えと比べる意味でも、一度急いで「追加」として、まとめておきたい。

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カツジ猫