ぼくは、もうびっくり!(カツジ猫)
みなさん、おはようございます
とても、しょっきんぐなことがありました。
ぼくは、しんで、にわにうめてもらってから、
ひとつきいじょう、たっています。
もう、じゆうに、あるきまわれるので、
いきてるときには、なかなかだしてもらえなかった、
にわのあちこちを、あるきまわっていました。
きょう、しんでからはじめて、いつもくらしていた、
おうちのなかに、はいりました。
かいぬしといっしょに、いつもねていた、
べっどのうえに、いってみたら、
まくらのうえに、おおきなおれんじいろの、きじねこが、ねていました。
ぼくは、びっくりして、とりあえず、しゃああと、おどかしました。

そうしたら、きじねこは、めをあけて、うごきもしないで、
「あ?」といって、また、ねました。
ぼくが、また、ふぎゃあああとおこって、うなると、きじねこは、
めだけ、あけて、ぼくをみて、「おー、きたか」といいました。
「ここは、ぼくのいえだ」とぼくがいうと、そのねこは、おちついて、
「だが、おれのとちだ」といいました。
わけがわからなくて、「どゆこと?」ときいたら、そいつは、
「このいえがたつまえは、ここは、くさだらけの、あきちで、
おれはいつも、そこで、かりをしてたのさ」といいました。
「なんで、いまごろ、でてくるの」ときいたら、
「ずっと、いえのなかにいたんだぞ。おまえにみえなかっただけ」といって、
おおきなあくびをしました。
たしかに、ぼくがにわにいて、そばにすわっていても、
かいぬしは、ぼくがみえないようだから、
いきてるあいだは、ぼくも、こいつが、みえなかったのかも。
「なんて、なまえ」ときいてみたら、
「しゃばでは、きゃらめると、よばれてたな」だって。

すごい、かんろくだと、みとれていたら、おくのほうで、
なにかがうごいて、そっちをみたら、くろいねこがいっぴき、
えんりょぶかそうに、といれのまえに、すわっていました。
「あいつだれ」ときくと、きゃらめるさんは、
「おれもよくしらんが、『あにゃん』とかいって、
このいえがたつ、ちょっとまえにしんだから、
かいぬしは、あいつのかわりに、くろねこのえのはんかちを、
がくにいれて、といれにかざっていたらしい。
おまえが、ここにはいるまえの、さいしょのじゅうにんってわけさ」
といいました。
「はんかちでも、そんなことになるの」とぼくがいうと、
「まあ、こんなのは、きぶんのもんだいだからな」
ときゃらめるさんはいって、
「でも、あいつは、おまえにえんりょして、
めったにといれから、でなかったからな。
よくよく、さむいときなんかは、でてきて、
すみっこのいすにすわったりしてたが。
ひかえめで、きのいいやつだよ」といいました。
くろねこは、ぼくと、めがあうと、そうっとゆかにすわって、
めをとじて、じゃまにならないようにしてるみたいでした。
きゃらめるさんは、ねがえりをうって、
「まあ、そのへんにねろや。いつものばしょに」といいました。
ぼくは、いえのなかを、いろいろみてまわりたかったけど、
あんまりしょっくがおおきかったので、とりあえず、いつもいた、
べっどのはしに、ねました。
きゃらめるさんは、もうぼくのほうをみもしないで、
まえあしをなめては、かおをこすって、おけしょうをしていました。
これからいったい、どうなるのか、
ぼくにもさっぱりわかりません。