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みーつけた!

◇めでたいことその1。
カツジ猫は少し私のお泊りに慣れたのか、今回はエサをどこにも吐いていなかった。今日は安心したように、廊下のかごの中で丸くなって寝ていた。こいつが無事に老衰して死ぬまで、私が元気で生きていられたらいいのだが。

めでたいことその2。
燃えるごみにかぶせておく網を、回収の車が行ったあとで片づける網当番が、また回って来た。仕事自体は楽なものだが、回収車がどうかすると昼近くまで来ないので、ずっと待っていなくてはならないのと、それも別にいいのだが油断すると、ごみ置き場の近くや通りすがりの親切な人が、さっさと網をかたづけてしまって下さり、仕事を休んだりあとまわしにしたりして張りこんでいた苦労が水の泡になるのがつらい。私はときどき、ごみ置き場の近くに車をとめて本を読みながらコーヒーを飲んで待っていて、近所の人がけげんな顔をすると、「張り込みです」と説明して受けていた(笑)。

今朝は、庭に伸びまくった草をはさみでちょきちょき刈り取りながら、回収車の来る音に耳をすましていた。草だけならむしりとれるが、笹がまじって伸びているので、当面はさみで切る方が早い。このごろでは草取りも体力を使わない楽な方法に徹している。もっともこんなことしたら、笹は勢いづいてまたすぐ伸びてしまうのだろうから、その内何とかしなくてはならない。
そうしていたら、回収車らしい車の音がして、飛んで行ったらゴミ袋の山はなくなり、網は無事に回収できた。全部で4回あるので、これで25%は任務を完遂したことになる(^^♪

めでたいことその3。
21日に河東コミセンでやる、小林多喜二の文学のミニ講演会の資料に、佐多稲子の小説の一部を紹介したいと思っていた。高校生のころだかに文庫本で読んだので、お母さんが多喜二の遺体に「もう一度立たねか」と呼びかける場面が頭に残っていた。どうせ私がそんなにマイナーな作品を読んでるわけはないので、「くれない」とか「キャラメル工場から」とか「素足の娘」とか、そんなのだろうと思って、文学全集の彼女の巻をひっくりかえしたけど見つからない。
ままよと思って、1万2千円ぐらいで安かったので、彼女の全集を買ってしまった。ところが心当たりの作品をめくって多喜二の死の場面が出てきても、私の記憶していたのとちがう。まさかやっぱりその場にいた宮本百合子の作品じゃなかったろうな、いやあの人に子どもはいないはずで、自分の幼い子どものことを思い出す文章があるからとか、パニックになりながら、網を片づけたあとでベッドにひっくりかえって、厚い本をてきとーにめくって、つい読みふけりそうになるのを食いとめながらさがしまくっていたら、ようやく見つけた。「歯車」だった。この作品では多喜二の名前は仮名になってて小泉多嘉志になっている。記憶していたままの文章を読みながら、高校生の自分の心に刻みこまれたその描写を、九条の会や市民連合の人たちに伝えられることを幸いに思った。しっかしまあ、このミニ講演、ちゃかちゃかと適当にまとめて終わるつもりでいたのに、何でもうこうなるんだよー。

◇旅先のテレビで見たNHKの外国人の生活保護に関する特集、弱者を救おうとする現場の公務員のまっとうで誠実な感覚に救われ(この人がバイブルのようにいつも迷ったときに読むという、生活保護法の施行についての事務的なぶ厚い本、その行間に執筆した当時の人たちの熱い思いがこもっているという説明にも、すごく心をゆさぶられました)、専門家の意見の一つの「国家がほろびれば人権なんてなくなるから人権が最優先ではない」ということばに、あーまたもうその理屈か、ブラック企業でも倒産したら困るから過労死するまで働けって論理と同じね、まあしかしそこはじっくり議論しないとなと思ったりしていたら、ツイッターでもこの番組は話題になっていたようです。

https://twitter.com/kama_yam/status/841636419827200000

「しんぶん赤旗」でさえ多分ほとんど紹介しないし、大新聞はかけらも伝えてくれませんが、日本の外国人や難民に対する扱いは世界的にもひどいものらしくて、こちらのツイログでもしばしば紹介されています。女性差別の数々に関する記事とともに、ぜひ読んでほしい。

http://twilog.org/Kumiko_meru

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カツジ猫