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ウグイスの成長

片づけ仕事が進んでいないこともないのだが(実際あちこちの部屋は、それとなく何となく次第にすっきりしてきている)、いろいろと、ろくでもないことを思いついては計画を実行するものだから、やっぱりなかなか進まない。ははは。

そうこうしている内に、「どうも、去年のに比べると下手ですね」と、お隣のご夫婦と話していた、ウグイスが、いつの間にか完璧に上手になっていた。

最初はこの人(ってウグイスですが)「ホーホーホケッ」としか鳴けなかった。私たち(お隣さんと私)は毎朝干し物や草取りで顔を合わせるたびに、それを聞いては「あーあ」と笑っていた。

そうしたらいつからか、ちゃんと最後まで鳴くようになったが、今度はオーバーランしすぎて(音楽用語ではきっと何とか言うのだろうが、そんなの私は知らんから)「ホーホケキョ、ケキョ」と絶対最後をくり返してしまうのだった。

むかーし、三十台の終わりに運転免許をとるために自動車学校に通ってたとき、私は自分の弱点をいやっというほど思い知らされて、それは教官に「左に寄りすぎる」とかいった注意を受けるたびに、「過度に修正してしまう」ということだった。左に寄るなと言われると右に寄りすぎるし、早すぎると言われると遅くなりすぎるし、ああこれは私はいつも周囲や上司や他人に対して、「そうかいそうかいこうすりゃ満足かい」という、いやみったらしい生き方をしてるんだなあと反省痛感したものだった。

このウグイスが私たちのバカにするのを聞いてたとは思えないが、ホケッとしか鳴けないのを笑われたら、今度はケキョケキョとダメ押しをくり返してしまうあたりが、何だか自分を見ているようで、身につまされた。

だからってこともないが、このところしばらく忘れていて、久しぶりに昨日か今日か庭で聞いたら、あーらまあ、みごとに完璧に「ホーホケキョ!」「ホーーーホケッキョウ!」と、びしっと決めているではないか。

一度、朝、燃えるごみを出しに行くとき、前の森の枝にとまっていたウグイスを見たことがある。思ったよりも大きかった。鳴いていたのは、あれだろうか。何だか顔を見て、ほめてやりたい。おいしい虫かなんか、記念にごちそうしてやりたい。

ところで、あまりに忙しいので、ネットでちら見しかしていないのだが、首相は登校拒否みたいに予算委員会を開かないまま九十日ほども経過しているという異例の事態らしいじゃないか。騒げよマスコミ。

カーラジオで小耳にはさんだところでは、アメリカのいくつかの州では人工中絶を禁止する法律が通って、手術した医師は終身刑とか。トランプはそれを後押ししてるとか。あいた口がふさがらない。

こんな連中に権力渡して生殺与奪の権を握られてるのって、イスラム国に人質になってるよりもある意味恐い。

二階に行ってソファでさぼるたびに読んでる、ノサックの「弟」が、わけわからん展開なりに、そろそろ終盤にさしかかった。どこがいいのか面白いのかわからないままに、妙にはまってしまう。これを読みおえたら「ブリキの太鼓」でも読もうかな。

写真、昨日のとは、ちょこっとだけちがうのですよ、多分。

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カツジ猫