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コーヒーが飲みたくなる映画。

◇もうずうっと開けていない、上の家の二階の小さい押入れを開けて中の物をひっぱり出した。古い食器やタッパーや座布団などで、これはもう皆処分しようかと思っている。
それで疲れたので、ベッドにころがって、カツジ猫をおちょくってはかまれながら、古い映画を見た。西部劇の「赤い河」だが、DVDは新しいので画面はきれいだし、CGじゃないものすごい数の牛の群とか、なかなか楽しめた。それにしてもジョン・ウェインの主人公が、「この川からこっちはおれの土地にする」とか言って牧場を作る様子を見ていると(そして相手の地主の用心棒が抗議すると、「どうせインディアンから奪った土地だろ」と言って、相手が拳銃抜いたらすぐ応戦して殺し、埋めて聖書を読んで葬る)、うわあ、もうこういう感覚で建国してきた国だもんなあと妙に笑ってしまった。しかし、それでも、そういう中で、最後にきちんと勝利するのは理性を持った若者で、まるで憲法九条みたいな精神で、ことがおさまりハッピーエンドになるのを見てると、こういう精神もまたアメリカなのだとも思う。
そして牛を追う牧童たちが、しょっちゅうコーヒーを飲んでいるので、こちらもやたらとコーヒーが飲みたくなった。

◇友人がくれた「週刊金曜日」を読んでいると、白井総が人質事件を利用したとして安部首相を徹底的にたたいている。「後藤氏殺害の報を受けた安倍総理は会見で涙を浮かべていたが、嬉し涙をこらえきれなかったものと見える」とまで書いていて、その部分が別に浮かないほど、いかに首相があの事件を利用したかということをちゃんと説明している。こんなの普通に誰でも思うことだと思うが、それでも最近のマスメディアは絶対に書かないから、こういうのを読むと、いかに自分が普通のことを聞かされない、話せない世の中になってきているかが逆にわかる。
思わず白井氏の「永続敗戦論」を生協で注文してしまった。相当話題になってるようだから、逆にちょっと買うのをひかえてしまってたのだが、誘惑に勝てなかった。

それにしてもなあ。「週刊金曜日」が発刊されたころは、ほんとにマイナーな異色の少数派の雑誌という感じだったけど、今やもう大新聞や放送局がやれなくなったことを全部肩代わりして、普通の常識を書いてくれている、私だけじゃなくて日本にも、なくてはならぬ堂々たる存在になってしまったなあ。編集者たちとしても、喜んでいいのかどうか難しいところなんじゃないだろうか。

◇今日はうすら寒いを通り越して、寒い。母の服を全部合物に換えてしまったので、大丈夫かいなと思って行ってみたら元気にしていた。テレビのサバイバル番組で無人島に暮らそうとするタレントの話を見ていて、「私はこんな島で暮らすのは平気だ。子どものころ、長崎の学校で、毎年、夏じゅう島を一つ借り切って皆で生活する行事があったからで、私たちの同級生には泳げない子は一人もいなかった」とか話していた。

◇いただきものの、おいしい新米ばかり食べて幸福だったのだが、この前、私が買って食べかけてそのままにしていた古い米の残りが出てきたので、そっちから先に食べだしたら、やっぱり何だかおいしさが足りない。ピーマンも余ってるし、焼きめしにでもしてしまおうかな。

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カツジ猫