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サクラとナデシコ

私はサクラもナデシコも、花としてはわりと好きだ。大いに好きだと言ったっていい。
だから、サクラが大和魂の象徴みたいにあつかわれたのも、そのために悪口言われることもあるのも、どっちもいらだつしムカつくし、悲しい。

で、今回はナデシコだよ、もうまったく。
何かで見たけど、あの名前、一般からの公募かなんかで決まったらしい。でも女子サッカーがこれまでそれほど知られていたわけではないから、どこまで熱心なファンの意見が反映されているのかって気もする。やっぱりどっか実態を知らないままに、てきとーにつけた名前って感じがぬぐえない。

最近私がカリカリしてるのは、もちろん、あれだけしっかりした選手の皆さんを、ナデシコのイメージに近づけようと、あの手この手の「かわいい女」扱いする報道も背筋がぞげぞげするんだけど、それがうまく行かない(行くわきゃないわな)もんで、結果としちゃ、ナデシコのイメージが、強い、たくましい、堂々としたものに変わってしまいそうになってることだ。
あの花と、それにいかにもふさわしい名前を好きな私としては、これもまた、ものすごく不快だ。

大和撫子ってのが女の理想形とは、もちろんさらっさら思わんけど、その女性像のイメージとしちゃ、あの花はたしかにふさわしかった。つつましくて、ひっそりして、ひかえめで、地味で、あたたかで、優しくて。ささやかな幸せに満足して、いつもほほえんでいるようで。
そんなイメージが今回の件で、みごとにふみにじられたようで、私はとことんゆううつになってる。

あ、「コクリコ坂から」の感想のつづきを書こうと思ってたんだけど、ちょっと明日が早いんで、今夜はこれで。

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カツジ猫