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シンボルツリー

「あいつぐ不祥事で批判が強まり追い込まれている」とか朝のラジオで言ってるから、自民党のことかと思ったら、英国政府の話。ちょっともう、よそのこと話してる場合ですか。自民党の不祥事って、前のを忘れるほど最近はなはだしいし、おびただしいのに、そんなの報道もろくにしないで、よその国の世話してんじゃねえよ。下世話な言い方してしまうと、てめえの頭のハエを追えってやつでしょうが。

まあ、それで英国では国民の批判が高まり、閣僚の辞職があいつぎ、首相が苦境に追い込まれているとか聞くと、逆に何とまあ健全な国だと思ってしまうから、これはNHKが、「まともな国はこうですよ」とそれとなく国民に教えてくれているのだろうか。まさか。

今日もまた、庭で目玉焼きができそうな猛暑。夕方になるまで外には出られそうにない。
奥庭の枯れ枝を積んでいた一角、まだ片づいてはいないのだが、次第に茅もはびこって来ているので、そろそろ何とかしなくちゃヤバい。

ほぼ一年庭造りして得た教訓のひとつは、格子の境界の塀際には何もおかないようにしないと、格子の向こうの草がむしれないということだ。だから、その一角にも、鉢植えでも地植えでも、ぎりぎりに植えたりはしないことにしている。
代わりに、どうやら枯れてしまった桜の代わりもあって、何か木を植えたいのだが、これがなかなか決まらない。

格子の向こうは草茫々の細い市道で、その向こうには大きな木々もある。これと見た目一体化させたくないから、枝ぶりでも花でも何でも、ちょっと変わった目だつ木にしたい。一方この奥庭は一応赤いバラとユリで固めることにしているから、そのイメージとちがう木は植えたくない。どうしよっか。

木って花とかとちがって、植えたら最後どうなるかわからないもんなあ。バクチだよ本当に。
わが家のシンボルツリーは何も考えない内に、ひとりでにできてしまった。二十二年前に死んだ愛猫キャラメルの木登りのためにと、値段も高さもそんなでもないキナモチの木を本当に適当に買って植えた。実際キャラメルはよく登って、枝の間から私を見下ろしていたりした。兄弟猫のミルクはそんなに登らなかったと思う。

それから二十年以上たって、この木は初めの三倍近い高さになり、二階の屋根にも届きそうだ。水をやる以外には何の手入れもしなかったのに。刈り込みなども今は絶対できそうにない高さだ。
それなのに、みごとな理想的なかたちに育っている。下の方には全然枝がなく、すっくと、まっすぐ伸びた幹は美しく、茂って広がった枝ぶりは、程よくかたちが整って、遠くから見てもなんともみごとだ。一度は鳥が巣をかけていた。夏にはクマゼミやアブラゼミがとまって鳴いているのがよく見える。

こんなに申し分ない育ち方をしてくれる木は、そうそうあるものではあるまい。毎日感心して見上げるばかりだ。黄色い小さい実がつくので、鳥もよく食べに来ている。
しかし、こんな樹木運には二度とめぐまれる気がしない。

いっそ、ときどき、樹の実が落ちて周辺に生えかけては退治している、同じキナモチの苗でも植えてみようかしらん。それだと一銭もかからないしな。あとは、イチジク、ロウバイ、ユキヤナギ、柿、アジサイとか。でもどうも何かひらめかないのよね。もどかしい。

今はつい「キャラの木」と呼んでしまいがちな、わが家のシンボルツリーとなったキナモチの木をお見せしておきますね。

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カツジ猫