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スカーペッタと猫

◎パトリシア・コーンウェルの「検死官スカーペッタ」シリーズの新刊が出ていた。このシリーズは重っ苦しい時も多いので、少々腰が引けながら買ったが、今回はなかなか面白かった。巨大なオサガメが証拠品にからまって泳いでいる内に死にかける場面がある。オサガメは時々海面に出て呼吸しないと生きられないらしい。読んでいて自分が、やたらと重いものにからまりながら、水面で呼吸をするのも難しくなって、だんだん泳ぎながら沈んで行くオサガメに思えて、身につまされた。

そうしたら中盤にえらくかわいい猫が出てきて、うちのカツジ猫とは似ても似つかない性格のよさなのに、フクロウのような大きな目はそっくりで、読みながらめろめろになった。スカーペッタが猫を世話する場面も大好き。もっと出ないかと楽しみにしていたら、そうでもなくてものたりなかった。

◎私が具合の悪い三毛猫シナモンにかまけているので、カツジ猫は相当きげんが悪い。というか、寵愛を失ったのかという不安で、大きな目が泳いでいる。困ったものだ。彼のごきげんをとろうと、毎日スーパーで刺身を探し、彼の気に入りのカワハギが見つかったら、もうその日の仕事は終わったような達成感に満ちあふれ、生きる意欲がわいてくる私自身には更に困ったものだ。

◎よく行く花と雑貨の店が移転すると言うので、在庫品の一部を安くしてくれている。金もないのだが、ずっと棚にあって好きだった、ごろんと丸い壺のような花活けを記念に買った。
カツジ猫のいる新しい方の家の、小さい玄関を片づけて、下駄箱の上にそれを置いてみたら、恐いほどしっくりはまって、とけこんだ。出入りするたび、触らずにいられないほど、茶色の濃淡の無骨なようで優雅な色合いが快い。ここの玄関にはいろいろなものを置いてみていたのだが、どうやらこれで永遠に決まりだな。

◎ゆきうさぎさん

彼岸の最終日とかで、私も近くの墓に行ってきました。私の名前といっしょに暮した動物たちの名前が書いてある小さい墓です。線香立ても花活けもないので、水をかけてタオルで拭いて掃除だけしてお参りをしてきました。天気がよかったので眼下の町や田畑が一望に見えていい気分でした。
やはり、どの墓にも花が飾ってありました。真っ黒い大きなカラスが途中の柵にとまっていて、なかなか立派な姿でした。
そう言えば、「犬猫みなしご救援隊」のブログで、東京都のカラストラップが話題になっていました。カラスを捕獲して殺処分するオリらしいです。カラスの害があちこちで問題になっているのは知っていますが、そんなオリをいくつか作ったぐらいでは、何の問題の解決にもならんでしょうに。

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カツジ猫