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ストーブのにおい。

◇天気予報では今日は大雨とかいうことでしたが、それは関東方面のことのようで、こちらは朝からうらうらといいお天気でした。二階のリフォームも、ほぼイメージどおりに昼には完成して、ほっとしています。板張りのワンルームだったのですが、柱を立てて、鉄パイプを渡して、巨大なクローゼットにしちゃいました。なかなか面白い感じにしあがって、いろいろと楽しみです。網戸も直してもらったので、晴れてまた二階に戻った灰色猫のグレイスが、気持ちよさそうに窓辺で寝ていました。

仕事をしたのは大工さんなのに、何だか私も疲れてしまい、夕方ベッドでひと眠りしたら、カツジ猫がくっついて来て、世にも幸せそうに、ぐるぐるのどを鳴らしていっしょに寝ていました。こいつをこの前、いらいらして少しいじめたら(玄関や浴室にしめこんだりした。でも、ちょっとの間ですよ)、たちまちいじけて、ティッシュを箱からつまみ出すわ、庭で吐いているわで、という話を行きつけの店のオーナーに話したら、「ほらね、ガラスのハートなんだから、あんまりあたりちらしたら、どうなるかわかりませんよ」と言いながら大笑いしていました。
今は気持ちよさそうに、私の後ろの椅子で寝こけています。

◇上の家を片づけていたら、いつのものとも知れない古い灯油がたくさん出てきました。これまた処分寸前の石油ストーブがあったのに入れて、火をつけてみたら、もくもくと煙が上がり、一瞬死を覚悟しました。しかし、しばらくすると治まって、きれいな赤い炎になりました。
それで、毎晩たいています。灯油がなくなったら、このストーブも処分かと思うと、お別れがちょっとつらい。汚れに汚れて、どの猫の毛かわからない毛のまじったほこりが一面についているのも、なつかしい。玄関を入ると、ストーブの香りがそこはかとなく漂っているのも、いかにも人の住む家という気がします。

◇国文学関係の仕事の計画も楽しいのがいろいろあるのですが、さしあたり目の前にせまっているのは、むなかた九条の会の行事かなあ。憲法、教育、原発の三つのコーナーの内、私は憲法を受け持っているのですが、まだ何の準備もしていない。おかげさまで最近、いろんな人たちが、首相のやり方を批判し、憲法を評価する発言をしてくれているので、資料にはことかかないのですが、整理するのが大変です。

◇そうそう、大工さんを見送るとき、道の向こうの崖に、藤の花が淡い紫の花をきれいにつけているのを見ました。去年はなかったような気がするのに、ひとりでに生えたんだろうか。大工さんが、「今年は藤がえらく早いですよ。桜が散ったと思ったら、もう咲きだしていた」と言っていました。

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カツジ猫