タートルネックにモヤシかよ
寺田議員の「国会運営がとどこおるから、やめてやるんだ」と言わんばかりの反省の気配が皆無の言い方にもたいがいムカつくけど、「与党にも寺田大臣のしたことには批判の声が」って言うから誰が出てくるかと思ったら、萩生田が寺田をぬけぬけしらっと批判してやがるの。さすがに見ていてぶっとぶわ。
電力不足の対策として東京都知事は「タートルネックで保温しましょう」っつって、新聞記者がそれをまた大真面目に報道して、都庁で職員がタートルネック姿で仕事する情景をせっせと紹介してるしさ。
あのね、私だってクリーニング代がもったいないから、せっかくの温かいカシミアのセーターなんかは着ないで、虫食いで穴だらけの古いセーターを首から先だけ見えるように着て選択可能な安物の厚手のワンピースにタイツはいて寒さをのりきろうとしてるんだよ。そんな私でも思いつくようなことを、記者会見して教えてくれんでも、もっとあんたの立場でしかできないことを思いつかんかい。高い給料ももらってるんだから、なんて陳腐ないやみは言いたくないけどな。職場での服装が自由になるのはいいことだが、そんなことわざわざ高等政策みたいに公共の電波使って知らせなくても、ひっそり、ささっと現場で実行しとけばすむことだろうにさ。
まあオリンピックの時に、朝顔と打ち水で熱波を乗り切ろうと言ってたひとだからな。タートルネックも大真面目なんだろうってことだけはわかるけど。
そういう、下々のどん底の庶民が必死で考えてとっくに実践してるような貧乏くさいアイディアを、したり顔でえらそうにお教えをたれるような上つ方が一番キライよ。巨大な権力持ちながら、台所のネズミの脳みそみたいな発想しかできないなんて、きめ細かいんじゃない、大ざっぱで怠惰なんだよ。
おかげで、三つのスーパーをめぐって、ここはきゅうりが、ここはハムが、ここは魚が安いなんて食材を選びまくって自衛してる私なのに、いくら好きでも安くても身体にいいとわかっていても、モヤシだけは買う気がせんのよ。もうずっと前のことだけど、政府のどなたかが、「モヤシは安くて身体にいい」とお教えをたまわったときから、見るだけで不愉快になって拒絶反応しか起こらんのよ。モヤシにして見りゃこれも一種の風評被害で迷惑な話だけどさ。もしや、そんなこと言ったご当人は連日宴会で寿司だのステーキなど食いまくってんじゃないかと思うとますます頭に血がのぼる。
いいよステーキ食って寿司食っても。だけどそうなら、そういうものを食っただけのアイディアなり政策なりをちゃんと作って出せっつうの。モヤシのことは、貧乏な私どもがちゃんと自分で考えますから、えらそうに口出さんといて、あんたらにしか出来ない仕事をしてほしい。頭と心に栄養回して、私らには考えつけないような根本的で長期的で大勢を救うような政策ちゃんと考えてくれ。交通事故で死にかけて血まみれになってる人に、得々として横断歩道の使い方教えてる救急隊員を見てるようで、ほんとに殺意を感じるわ。