ツバメも飛び立って。
◇よく行く銀行の近くに、ツバメの巣がありました。
入口のドアの上で、背の高い人なら手を伸ばせば届くかもしれない位置です。車がじゃんじゃん通る道路沿いだし、何を血迷ってあんなとこにと思っていましたが、一度巣がこわれるかヒナが落ちるかどうかしたらしく、子どもたちが巣の下にダンボールで受け皿の箱を作ってやったりして、無事にヒナたちは育っていなくなりました。私は一度ケータイで写真をとろうとしていたら、お母さんつばめが矢のようにエサをくわえてやって来たのとぶつかりそうになって、そこそこに退散したことがあり、以後はあまりじゃまにならないように足早に通り過ぎていました。
…と思っていたらば、いつの間にか、またその後に同じようなヒナが四羽ほど、顔を並べてのぞかせていました。
ツバメって同じ巣を別の家族が二度目に使ったりするのか。同じ年に。
今度は母親に会うことはなかったけれど、行き過ぎるたびに見上げると、だんだん大きくなる四つの顔がいつも落っこちそうに巣から乗り出していました。ヒナの顔は横に平たく見えて、くちばしの回りは真っ黄色で、いやあ「クチバシの黄色いやつが」と青二才をバカにするのは、何とリアルな実感にもとづくのかと、そぞろ感心していました。実際、これがまた、ぶあつい口紅のような黄色いクチ回りは、平ための顔とも相まって、みょーに生意気そうにも見えるのでした。
車の中からも黄色い口は何となく見えるので、信号で止まっているときなど、つい確認しているいるとか思っていましたが、最近そいつらも飛び立ったのか、もう一羽もいません。巣はみごとにカラになっています。
今ごろどっかそのへんの田んぼの上を旋回しているのかな。その内に海を越えて長い旅をするんでしょうか。
◇と思ったら、昨日はもう、草を刈ってもらってきれいになった奥庭に早くも今年の新しい栗が落ちているのを発見しました。どわあ。ぎりぎりで間に合ったわけですね、草刈りが。
緑のイガが土の茶色に映えてきれいです。まだとても食べられはしないでしょうが、拾って来て飾るのにはいいかもしれません。
昨日は熱波の中、決死の覚悟で花を植えていたら、うまく空が曇ってきて、まあまあ涼しくなり助かりました。おまけに植えた後の夕方から、おしめり程度の雨が降り、今朝もまた、やわらかな雨。天は私の味方だと悦に入ってるところです。
花はあんまり植えないで、きちんと草取りと枝打ちをして行くことにし、猫たちの墓のところだけ、少しずつ花を植えました。キャラメル、アニャン、ゆきの墓には青と白の花、シナモンの墓の上には黄色とピンクの花を少々。まあこんなところでいいでしょう。どうせその内、冬になったら水仙が、春にはチューリップがにょこにょこ出て来るはずですから。
◇昔の同級生や、よく行くお店で会った方から、以前に亡くなった猫さんや、拾って飼ってる猫さんの写真をホームページやメールで見せていただく機会があって、拝見するんですが、これがまた、たまたまかもしれませんけど、どなたの猫さんも、それはもう美しく、ふんわりふわふわかき氷のように真っ白にやわらかく、顔も本当に高貴な感じの美形で、見ていてほれぼれしてしまいます。
こんなのを見ると、うちのカツジ猫はやっぱりどっか、雑巾っぽいよなあ、色といいくしゃくしゃぶりといい、と嘆いていたら、昨日いっしょに食事した元飼い主さんが、「上半身だけだったら、彼も立派に見えますよ」と真顔で言って下さいました。
そうかしらん。
ちなみに、二人の意見が一致しているのは、カツジは下半身に何か欠陥があるのだろうということで、ジャンプ力は低いし、だいぶ治ったけど、歩くときは微妙にモンローウォークでお尻を振るし、意味もなく床の上でこけるし、腰のあたりの肉付きが貧弱だし、なのですが、一つには彼の肉球の間に生えている長い黒い毛が、このごろますます伸びて草鞋でも履いてる状態なので、あれですべって安定しないのじゃないかとも、言いあっています。
「切ってやろうか。でも切らせるはずがないしなあ」「そうですね」と言いながら、二人でベッドの上のカツジを見ていました。
このブログのカテゴリを一応「猫」にしているので、猫を飼っておられる方がよくのぞいて下さってるらしく、私もときどき拝見しに行くと、皆さんそれぞれの猫を大事にしておられて、読むのが楽しみです。
人気があってたくさんのファンがおられるブログはもちろん、訪問者が少なくて静かなブログも、とてもかわいい猫がひっそりこちらを見ていたりして、うれしくなってしまいます。
お礼かたがた、この前、「おかんメール」という本を買って、ついでにネットでおかんメールをさがして楽しんでいたら、その中にまぎれこんでいた、強引にキスする猫の動画が笑えたので、紹介しておきます。
この動画の猫、いろんなブログで拝見する白黒の猫さんたちにも、少し似ているようで、こういう猫って人間っぽいのでしょうかね。ともあれ、お楽しみ下さい。