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バオバブ

「星の王子さま」は一日一回、自分の小さな星にはびこる、バオバブの木を抜いて掃除するそうだ。このバオバブが何を象徴してるのかは知らんが、毎日メールをチェックしていて、さしあたり、そして多分永遠に用がないだろう、いろんなところからのダイレクトメールやお知らせが来ているのを削除するとき、いつもそのバオバブ掃除を思い出す。電子頭脳か何かがこっちの傾向を判断して得手勝手な判断をやらかしてくれるなら、何でもう、たいがい毎回削除してるこういうメールを、来ないようにしてくれないもんだろうか。

最近いっちゃん腹が立っているのは、ずうっと以前、もう何年も前にパソコンのデータ復元を頼んだような気のする、どこかの会社からしょっちゅう宣伝メールが来て、それはまあ我慢もするが、何を考えてるのやら、担当者だか社長だか、女性の個人名でメールが来る。似たような名前の知人や学生もいそうなので、電光石火で削除できずに、毎回ちょっと考えてしまう。それが度重なると、ただもう猛烈に最近では腹が立つ。こんな名前を覚えるのもしゃくなので、覚えないから、毎回あれ誰だっけととっさに思っては、毎回ムカつく。速攻で削除されないためのいいアイディアと思ってるのかもしれないと思うと、そのしたり顔まで思い浮かんで、更にカッとなって血圧が上がる。私もつまらんもんと戦ってるよなあ。

暑いのもあって、食事をしても入浴しても、何だかへたへた疲れてしまう。食事の途中でどうかすると、ベッドに寝転んで本を読んだりする。これが超気持ちよくてやめられない。介護施設にでも将来入ったら、絶対できないぜいたくだよなあと思うと、ますます今のうちにこの幸せを味わっておきたくなる。
そんな風にして、とうとう周木律のミステリ「堂」シリーズは、最後の一冊を残すのみとなった。毎回、読者の感覚のちがうところをくすぐって来るサービスの良さがたまらない。トリックとか設定とか、全然リアルじゃないのだけど、そんなのはどうでもいいと思わせるほど、人間関係というか、心理というか、それが完璧なぐらいリアルで、きっちりパズルがはまって行って、余分なパーツもなく伏線がきっちり生かされているのが、読んでいて快適だ。

この暑さだから大きな作業はできないが、ちびりちびりと庭の手入れをしようとしている。猫のトイレにされないよう、茂みを残して草取りや刈り込みをして行くのが難しい。明日は量販店で、花の土やブロックを買って来ようかと思っている。でも何だか週末は、天気もちょっと崩れそうなんだよな。

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カツジ猫