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フェルメール展

◇「真珠の首飾りの少女」の絵が大々的に宣伝されてるので、九州国立博物館にちょっと行ってきました。
混んではいたけど、思ったほどではなくて、楽しかったです。人間の左腕だか脚だかをかじっているおばさんの像があって、そこそこ筋肉質のいい身体で飢えてる風じゃないから、これは大地の女神ガイアかもしれないと、何だかちょっと自信なげな解説がありました。
この前の書きこみのキャラママさんを思い出して、おみやげにハガキを買おうかと思ったけど、この人食いおばさんの像は、ハガキになってなくて残念でした。かじっている脚だか腕だかも、まるまるきれいで、おいしそうだったんですが(笑)。

一番人気の少女の絵もかわいらしかったけど、私は以前、辻邦生が、世界の名画を題材に、その名画本来の意味とは何の関係もない(笑)短編小説を書いていた本(文春文庫「風の琴 ―二十四の絵の物語―」)を読んだことがあって、その中の商人風の男と、かぶとをかぶった兵士の顔の二つの肖像画が展示されていたので、びっくりして、なつかしくて、うれしかったです。
ベルリンの美術館から来てるらしいから、ほんとならきっと私は死ぬまで実物見ることなんかなかったでしょう。
「お目にかかれるとは思いませんでしたよー」と心の中でつぶやきながら、それぞれの絵の前でしばらくながめてました。
これはどっちもハガキがあったので、ルンルン気分で買いました♪

◇あいかわらず、海外ドラマの「ブラザーズ&シスターズ」をだらだら見てます。これって、笑えるとこがいっぱいあるのがいいですね。そして、うまく言えないけど、その笑いのツボが、すごく伝統的で正統的なノリで作られてる気がする、うまく言えないんだけど。だから過激な題材で笑いながらも、何だかとてもなつかしい。

それと、思いがけないとこで、古典?の知識が会話に登場しますよね。失踪したトミーをさがしに、お母さんのノラがメキシコの僻地に行って宗教団体みたいなとこの仕事場にいるとき、電話でその情報知った他の子どもたちが、「ママのことだから、もう今ごろ『闇の奥』へ突っ走っちゃってるぞ」なんて言うから、大笑いしました。それも、コンラッドの「闇の奥」も、コッポラの「地獄の黙示録」もあんまり知ってそうにないジャスティンが言うから、あの一家の教養もあなどれないかもしれん(笑)。

今日見た回じゃ、若い恋人を家に連れこんでぼうっとなって、家事もそっちのけになってるノラに、娘のキティがあきれて、「私のママはどこに行ったのよ、ママ?」とか言ってる場面で、字幕にも吹き替えにも出てなかったけど、彼女、そのとき、「ねえ、ミセス・ロビンソン」って言ってるよね? 私の怪しい聞きとりでは。
もちろん「卒業」の映画で、若い恋人(娘の恋人でもある)と寝る人妻ミセス・ロビンソン(歌もあるよね)のことだけど、こういう教養?が、あっちこっちにちりばめられてるのが、さりげなく上流家庭って感じもする。他にも私の気づかない、この手のせりふが、きっとヤマほどあるんだろうなー。

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カツジ猫