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ブロッケン山へ!

昨日(じゃなくて今日明日か)は西欧では、ヴァルプルギスの夜祭で、魔女の祭りだったらしい。朝のラジオでそのことを言っていて、男女のアナウンサーのどちらもが、ブロッケン山もヴァルプルギスも「何それ?」とまるで知らなかったので、ちょっとあきれたが(男性は登山が趣味で、ブロッケン現象からかろうじて、そっちの名前だけは知ってたが、山の名としての認識はなかったっぽい)、あとで考えたら私が二つの名を強烈に知っているのも、ただ高校生のころに、叔父が残していった古い芥川全集の端本の中で、「ブロッケン山へ!」と始まる数行の詩のような一節があったのを読んでたからだけだったと気がついた。

いい文章だったのですよ、どってことないけど。マジで。あっ、今検索したら、何とネットにありました。やぶちゃんさんという方のブログ

そもそも、この「動物園」というエッセイが私は大好きなのですよ。この、「梟(ふくろう)もさることながら、狐の項の「ふて寝だな。この襟巻め」なんて、もう最高じゃないすか(笑)。

 

 Broken 山(ざん)へ! 箒(はうき)に跨(またが)つた婆さんが、赤い月のかかつた空へ、煙突から一文字(もじ)に舞ひ上がる。と、その後から一羽の梟が――いや、これは婆さんの飼猫が、何時(いつ)の間にか翼を生やしたのかも知れない。

 

[やぶちゃん注:「Broken 山」 は、ドイツ中部のHarzハルツ山地にある最高峰 (1,142m)。ブロッケン現象(ブロッケンの妖怪)が起こり易く、そのまがまがしさ故か、年一回、Walpurgisnachtヴァルプルギスの夜(4月30日宵から5月1日未明)に魔女が集まって饗宴をする山と言われる。ゲーテの「ファウスト」にも登場する有名な魔の山である。]

唐突ですが、岸田首相が世界を飛び回って、「民主主義の強化に向けてがんばる」とか二言目には口にするのが、もうあきれてものが言えない。民主主義の守り手が国会論議をすっとばかして、あらゆる国家の重要案件を閣議決定だけで決めるかよ。「子孫につけをまわせない」と言って、原発再稼働して核のゴミためるのと、双璧にただもう、ちゃんちゃらおかしいが、これを変とも思わない世の中も、もうジガバチかなんかに麻酔うたれて幼虫のエサになるしかなくてじっとしてる虫と変わらんなと、つくづく思う。

昨日の朝、残り物で料理をこさえていたら、あっという間に、朝食らしくもない皿数になりました。見れば即座におわかりのように、まるで手はかけてないのだけどね。最近ジャスミンをへやに飾りまくって、案外匂いがしないなと思っていたら、数日後からかなり香りが強くなって、これもまたなかなかよろしい。

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カツジ猫