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ラフランスの食べ方。

◇近所のいつも行くスーパーが、もう正月用品と称して、上等のハムや何かを山積みにして売り出している。
そんなのクリスマス過ぎまで買うもんかとがんばっていたけど、あまりにおいしそうなので、誘惑に負けて、とうとう昨日ピンクのロースハムのかたまりを買いこんでしまった。
何となく敗北感でくさってたけど、ご近所からいただいたラフランスの食べ方をネットで調べていたら、ロースハムと巻いたらおいしいというのがあって、それに使えると気をとり直した(笑)。
でも、ラフランスは、室温で放置して、やわらかくなるまで待たないとおいしくないというんだけど、「肩のあたりを押してみて、耳たぶぐらいのやわらかさになったら食べごろ」って、それもう、どんなんだよ。

◇私がのんびり見ている旧ナポレオンソロのコンプリートボックスという、英語版字幕の全巻そろいのやつだが、私が買ったときは2万いくらかだったのが、映画の影響かなんかで、高騰して今は4万3500円になってるようだ。うーん、決意して買っといてよかったとつくづく思うのは、私はきっと4万でも買っただろうと思うからだ(笑)。
ただそうなると、差額の2万で何か買ってもいいのかしら、自分へのクリスマスプレゼントとか、と思うのが一番恐い。
さっき見てた回では、イリヤ君が猫のものまねをして敵をおびき出す場面が出てきた。ネットでそこだけ見たときは何をやってるんだと思ったが、話の流れで見ていると、しごくまっとうな作戦に思えたのが何ともおかしい。それにしてもソロのロバート・ボーンは、おちゃらけているようで、時々凄みをきかせる場面では相当に冷酷な表情をして、その落差がまた恐い。いい俳優がまぬけなドラマに出ているのって本当に目の保養になる。

◇暮れも押し詰まってくると、九条の会その他の諸行事も一休みで、家の前の掲示板にはるお知らせがあまりない。パディントンの映画のチラシをはったりしている。でも昨日の「しんぶん赤旗」で、中国の南京に「慰安婦記念館」みたいなのができたというニュースが出ていたので、こういうの見たら怒る人を怒らせたくなって(笑)、思わず切り抜いて、掲示板のクリスマスのオーナメント貼ってる下に貼りつけた。元慰安婦の方は、クリスチャンの人も多いんじゃないかと思うので、きっとちょうどいいはずだ。

◇昨日書いた福岡教育大の交付金云々の話だけど、私としゃべった一人は、「そりゃ大学が『授業が開けなかったのは交付金のせいじゃない』と言うならそうでしょう。以前に比べて副学長や副理事や役職者を十数人も増やして、その人たちに全部手当を出してるんだから。その頭数を減らせば、そりゃ授業ぐらい復活できるでしょう」と言っていた。
「規模は小さいけど、ミニ総合大学みたいに、いろんな分野の講座があるから、いくら学長が万能でも全部の状況を把握できるわけがないのよね。しんどくても、各分野の現場の先生方の意見を聞きながらものごとを決めて行かなきゃならないように、自然となってる大学なのに。それを、もめるからとか決まらないからとか言って、上からのお達しで進めて行こうとすると、どうしてもトップのメンバーを増やしてしまうしかないのかも」と言いながら私は、どっかで聞いた図式だなあ、安倍政権もそうなっていったものなあとか考えていました。

「とは言え、いくらえらい人がヒマにまかせて話し合っても、現場の声がわかるわけはなくて、そこはほんとにしんどいけど、末端の人たちと膝突き合わせて、議論しながら決めるのが、大変ではあっても一番実は効率的なんだけどね。そんなエネルギーもうないんだろうな」と、それも日本の政府のことを考えながら私が言うと、相手はふふっと自虐的に笑って、「だから、そういうトップでもわかりやすいように、講座も専門性もなくしてしまって、大学全体をのぺっと単純にわかりやすくするらしいですよ」と言いました。

◇複雑怪奇な迷宮みたいなシステムをなくしてわかりやすくしようというのなら、それもいいかもしれないけど、でも、そううまく行くんですかね。
これはもう、福岡教育大学とも大学とも関係ないんですが、ベトナム戦争やなんかで、村や森や林をとりあえず焼き尽くして見晴らしをよくしてしまおうという戦法をとっさに連想してしまった。

それと、これも、歴史的にも世界的にも超一般的普遍的な話ですが、トップに立ってる人たちというのは、よかれあしかれ、支配してる会社や地域や国や世界を、よりよく理解し把握してる人たちが、その地位を得るものなんでしょうが、そのトップが、「すべてを知ろう」「わかろう」と努力勉強するならともかく、「自分に理解できるもの以外は、なくてもいい、あっては困る」と思うのって、大変まずい。

自分以上の存在を許さない人ってね、まだある程度優秀ならちょっとはましだけど、つまらんやつが力を持って、そう思ったら国も共同体も、全部が、そのつまらんやつ以下に切り詰められるわけで、まあポルポトなんかがそうだったわけだけど。
まずいよなあ。自分が知らない、わからない、好きになれないものの存在を認められない人っていうのは。

◇私はよく新宗教の人なんかと話したときに、「科学で証明できないことは、こんなにある」と相手がいうたびに、「あんたは何とまあ科学を信頼しているの。科学にわかることなんて、本当にちょびっとで、あとは限りない闇が広がっているのよ。その恐さに耐えるしかないのよ。科学が全能で万能でないからって、それが何よ。何でそう神や科学にすべてを説明してもらわないと安心できないのよ。びびるのも、たいがいにせえ」とか言ってましたけどね。
知ることができる限りのことは、ちゃんと知ろうという手間ひまをかけない人ほど、知らないことがあるのにびびって走り回るのって、何なんでしょうかね、あれは。

◇ぎゃ、また時間がなくなった。
ゆまに書房から届いた段ボール三個の本を、さっき書庫につめこみました。思ったよりも場所を取らなくて、ほっとしました。これでまた、いろいろ書棚の整理ができそう。どうやら私にはもうクリスマスも正月もないな。こんだけ仕事にかまけてる間に年が変わるって、いいことなのかもしれません。

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カツジ猫