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一念発起

何とも大変な暑さだ。こう暑いと下手にがんばるとバテそうな気がして、そろそろと仕事をしている。

今朝は一念発起して、汚れていた庭のフェイク金魚の鉢を洗った。きれいな水をたたえてにせ金魚を浮かべたら少しは涼しい感じもするが、木が茂りすぎているのが今ひとつだ。明日は早起きして枝を刈り込むか。

燃えるゴミにかぶせる網を片づける当番だが、四回の内三回まで出遅れて、近所の方が片づけて下さっていた。その前に長老格のおじさんが、網の片づけ方をていねいに教えてくれていたので、はりきっていたのだが。こんなに皆に助けられてしまうと、まるで安寿と厨子王みたような気分になる。

庭に来るノラ猫はすっかり姿を見せなくなった。本当に来ないとわかれば、それに対応した庭造りも考えるのだが、まだもう少し様子を見ないと安心できない。それに、この数ヶ月毎朝庭をトイレにされて、うんざりカリカリした疲れが後遺症のようにぶり返している。
わが家だけではなく、被害を受けていた家は皆、相当深刻な状況だったのではないかと思う。ただ、これをピント外れな冗談にして、ふざけた対応をする人がご近所にひとりもいなかったのは本当に助かった。ちゃんと事態に向き合えないで、逃げてごまかす人がいたら、こういう時に状況は最悪になる。そういう点ではとても恵まれていたのかもしれない。

「極主夫道」は地方の悲しさで、明日発売だそうだ。しょうがないから、これまたずっと読みさしの「死者はいつまでも若い」を、また読み始めた。ゼーガ―スを特に好きなのじゃないが、安定したよさはある。登場人物が多すぎて、けなげなマリーさんぐらいしかはっきり覚えていないのだが、知るかと思ってとにかく読み続けている。それでもけっこう楽しめる。

上の家の物置で飼っている子猫の、じゅんぺいとみなきちは、ミルクをたっぷり飲み、エサもむしゃむしゃ食べて、元気にしている。私が朝夕かなり大きな音をたてて窓を閉めたりするのだが、きょとんと見ていて、まったく何も恐がらない。黒猫のみなきちは私がさわると、すぐにごろごろのどを鳴らす。今日は初めて、うううううなりながら、一生懸命うんちをした。縞猫のじゅんぺいは、あいかわらず活発で、でも動きがどういうか無駄がなくて、賢そうだ。ぐれていた先輩猫のカツジもやっと少し落ち着いたのか、今日は昼寝を決めこんでいる私の横に黙って寄り添ってくっついて寝ていた。

 

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カツジ猫