三毛猫シナモン
◎三毛猫のシナモンが最近あまりエサを食べていない気がする。もしかしたら、また歯か口の中がどうかなっているのではないかと心配だ。来週、仕事が少し落ち着いたら、病院に連れて行ってみようかと思っている。
毛のつやもいいし、きげんもいいのだが、いつも明るい前向きな性格の猫なので、元気だからと言ってあまり安心はできない。
彼女は牛肉入りの缶詰が好きなので、明日はそれを買って来るとしよう。
◎非常勤先の学生の最終レポートを採点した。まあだいたいはがんばってくれているのだが、中に数人、あれだけ「自作で連句を作ってもレポートとして認めるけれど、各句の解釈を前句の付け合いとも必ずきちんとつけるように。それがなかったら単位はやれない」と、口でも言ったしプリントにして配りもしたのに、解釈なしで、句だけを並べている者がいる。しかも毎回授業にきちんと出ている学生も中にいて、いったいどうしてこういうことになるのか、いくら考えてもわからない。しかたがないから不可にしたが、何だかもう、こっちががっくりする。何でも、タクシーの運転手は、忘れ物や道の間違いで、戻ってくれとか言われると、メーターが上がって金がもうかるのとは関係なく、無駄な仕事をしたという感じで失望し不機嫌になるという話を、昔何かで読んだのだが、ちょっとそういう感覚に似ている。
◎あちこちの家の庭先では、梅や桃など春の花が満開になりはじめている。ということは、14年前に死んだ愛猫のキャラメルの命日が近付いて来たということだ。彼の体重が少しずつ確実に毎日減って行くのを苦しい思いで見守った当時の記憶がまだ残っていて、本来は一番好きなこの早春の季節が今でも何だか重苦しい。
◎「アンネの日記」関係の本が図書館で破られたというニュースは、乱暴な言い方をすれば殺人事件以上に不快だ。そして不思議なのは、一枚二枚ではなく、あれだけ大量にページが破られても誰も気が付かないというのは、よっぽど閲覧室ががらがらなのだろうか。借り出して返却ポストに戻すにしても、カードで借り手はわかるだろうに。いろいろ謎なことが多い。図書館も人手不足で目が届かなくなっているのなら、そのこともまた問題だ。